プライム市場は「開示済み」47%…東証が示す“好事例”増加なら、株高はより持続されよう【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
投資家の関心は取り組みの開示から中身へ、東証が示す好事例増なら株高はより持続されよう
このように、企業の取り組み開示は全体では進展しているものの、プライム市場とスタンダード市場ではその度合いに差がみられます。なお、東証が初めて開示状況を公表した昨年8月29日から昨日3月26日までの期間、東証プライム市場指数は20.8%、東証スタンダード市場指数は14.2%、それぞれ上昇しました。必ずしも開示の進展度合いが影響しているとは限りませんが、少なくとも積極的な取り組み開示は投資家に好ましい材料といえます。 なお、東証は2月1日、投資者の視点を踏まえた「資本コストや株価を意識した経営」のポイントと事例を公表し、投資家から一定の評価を得た取り組みの好事例を示しました。企業の取り組みの開示は今後も進展していくとみていますが、投資家の関心は、次第に取り組みの「開示」から「中身」に移っていくと思われるため、東証が示したポイントや事例に沿った取り組みを行う企業が増えれば、株高の持続性はより高まると考えています。 (2024年3月27日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『プライム市場は「開示済み」47%…東証が示す“好事例”増加なら、株高はより持続されよう【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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