「バイクのツーリング先で…」山林から子猫の鳴き声!段ボール箱の中に2匹が遺棄「こんな酷いことを…悲しくて涙が出てきた」
兄妹猫との出会い「あの日あの時あの場所へ行っていなかったら、彼らを見つけることもできなかった」
──おうちにお迎えすることになられたとか。 「里親を探そうか迷ったのですが、2月の寒い山の中で偶然すぎる出会いにとても運命を感じました。授かりものだと思ったらうちの子にしたくなり、家族の一員に。ハチワレの猫ちゃんが、男の子で竜の助くん。麦わら柄の猫ちゃんが、女の子でひなたちゃんと名付けました。当時(2月10日)生後7週目くらいでした。どんなに小さくても貴重な命。目の前にいるふたりの命を救えたことが何よりもうれしいです」 ──先住猫のあずきちゃんの反応は。 「あずきは2020年4月に1か月のトライアル後、正式に譲渡していただいた元保護猫です。今は6~7歳ほど。非常に臆病なニャンコですが人間に攻撃的な姿を見せたことない温厚な性格。ところが子猫たちにはとても警戒心が強く、あずきが威嚇している姿をはじめて見てびっくりしたのは私たちの方でした。それでも子猫たちのいる部屋に自ら来て遠くから見ています。近くに寄ろうすると威嚇したり猫パンチをしています」 ──竜の助くんとひなたちゃんたちは、今どんな様子ですか。 「家での生活にも慣れてきて元気よく毎日走り回っています。食欲あり、排泄も良好! 捨てられていたなんて想像ができないくらい楽しく過ごしています。ただ、早くに母猫と離れてしまっているのが原因なのか?竜の助はひなたのおっぱいに乳吸いをすることがあります」 ──あらためて、竜の助くんとひなたちゃんたちが山林に遺棄されていたことをどう思われました? 「あの日あの時あの場所へ行っていなかったら、彼らを見つけることもできなかったと思うと子猫たちに引き寄せられたとしか言いようがありませんね。まさかあんな場所でダンボール箱に子猫がいるなんて…悲しすぎて勝手に涙が出てきました。でも、連れて帰ることしか頭にありませんでした。私たちは猫が大好きなんです。でもかわいいだけでは飼ってはいけませんし飼えません。迎えられる環境でないと家族にはできません。捨てた人に対して怒りはもうありません。でも、こんな悲しいことが二度と起きないことを心から願っています」 飼い犬や猫などの遺棄。2020年6月に施行された改正動物愛護法により、飼い主がペットを捨てた場合、これまで100万円以下の罰金刑だけでしたが、1年以下の懲役刑が加わり、厳罰化されました。犯罪です。大切な命を捨てないでください。 (まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
まいどなニュース