東日本大震災の翌日に日帰り温泉をオープン 「こんなときにお風呂を開けてくれてありがとう」その言葉が励みに 温泉道場 社長・山﨑寿樹
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(3月6日放送)に株式会社温泉道場・代表取締役社長の山﨑寿樹が出演。温泉道場について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。3月4日(月)~3月8日(金)のゲストは株式会社温泉道場・代表取締役社長の山﨑寿樹。2日目は、リーダーのあり方について― 黒木)「温泉道場」設立時のメンバーは3人だったそうですね。(起業したのは)28歳とおっしゃっていましたが、いまや400人ですか? 山﨑)おかげさまで、グループで400人くらいの規模になりました。 黒木)「温泉道場」という社名について、付けるときにいろいろ悩まれたのですか? 山﨑)パンチのある名前ですが、体育会系ではなく、どちらかと言うと学び舎的な意味合いがあります。温泉を学べるチーム、組織、会社をつくりたいと思い、ど真ん中の名前で「温泉道場」としました。実際には「おふろcafe」という看板ブランドがあり、女性が多い会社なので、会社の雰囲気と社名のイメージにギャップがあります。 黒木)3人で始めたのが2011年3月、震災の2日前だったそうですね。震災が起きて大変なときに、どんな気持ちで仕事を進めたのですか? 山﨑)(会社登記して)2日後に東日本大震災が起きたのですが、実は3月12日にお店を開けたのです。それでも通常の半分くらいのお客さんが来てくださって、「こんなときにお店を開けてくれてありがとう」と言ってくださいました。大変なときこそ、お風呂に入ることで心の安定を取り戻せるところもあります。そういった意味では当時、「いい仕事をさせていただいているな」と実感しました。
黒木)震災時にお風呂が開いているのは、嬉しいですよね。 山﨑)日本人にとって、お風呂は日常的な習慣ですので。その後もコロナ禍があり、台風もありましたが、会社を続けられたのは東日本大震災での経験が大きかったと思います。 黒木)「温泉が開いていてよかった」と言ってくれた方々がいたからこそ、励みになって続けられるという記事を読ませていただきました。 山﨑)ありがとうございます。 黒木)3人から始めて、いま400人を超える企業に成長なさっていますが、山﨑さんはリーダーですよね。リーダーの役割についてはどう考えていらっしゃいますか? 山﨑)私はリーダーのなかでも超トップダウンで引っ張るタイプではなく、プロデューサー型のリーダーなのだと思います。もちろん、非常時には引っ張っていきますけれど、会社のメンバーのいいところや強みを引き出すような形でチームづくりをすることを心がけています。それぞれのメンバーの活躍によって、いまの会社規模になったのだと思います。 黒木)2025年までに5人の社長を輩出するという目標もあるそうですね。 山﨑)地域のなかには、リーダーが不可欠だと思います。地域のリーダー育成を心掛けています。 黒木)やすらぎ、癒しを提供しながら、働いている方々のモチベーションも高めていくという構図ですね。 山﨑)そうなればいいなと思ってやっています。 黒木)「さあ、地域を沸かそう」がコンセプトだそうですね。 山﨑)「お風呂から文化を発信する」というところから、お風呂以外の事業も生まれているので、「地域の温度を上げていこうじゃないか」というテーマを去年(2023年)、新しくつくりました。