幸多き年へ船出 福島県浪江町の請戸漁港で大漁旗はためかせ出初め式
福島県浪江町の請戸漁港で2日、新春恒例の漁船の出初め式が行われた。漁業関係者が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの漁業の復興や1年間の豊漁を祈った。 相馬双葉漁協請戸地区の森田政利代表代理が「さまざまな課題は山積しているが、皆様のお力添えをいただきながら前進していきたい」とあいさつした。福島第1原発の処理水海洋放出に触れ、漁業者として今後も政府や東電の動きを注視する姿勢を示した。 吉田栄光町長が請戸漁港で水揚げされた「請戸もの」を支えていく考えを強調した。佐々木恵寿県議が祝辞を述べた。神事に続き、漁船9隻が色鮮やかな大漁旗をはためかせて出港した。沖合でお神酒をささげ、安全な操業を願った。 震災と原発事故発生前は小型船を含め約100隻が式に臨んでいた。現在は約30隻が漁協に所属している。