【高校陸上】女子走高跳・髙橋美月(埼玉栄高)技術アップで目標はインターハイ連覇とU20世界選手権
今季注目高校アスリートを紹介! 今回は女子走高跳の髙橋美月選手(埼玉栄高・埼玉)です。2年生の昨シーズンはインターハイを制すると、鹿児島特別国体でも自己ベストの1m77を跳んで優勝しました。いよいよ明日から新年度。高校ラストシーズンへの思いとは。 髙橋選手のプロフィールをチェック!
1m83を狙えるように
――2023年はどんなシーズンでしたか。 髙橋 インターハイと国体で優勝して2冠を達成できたことは良かったです。ただ、初戦(3月中旬の関東学連春季オープン競技会で1m76=高1歴代4位タイ)と最後の国体でしか記録を出すことができず、1番大切な5月から8月まで記録が全然ダメだったので、全体的に見ればあまり良くなかったと思います。 ――どれくらいの記録を意識していましたか。 髙橋 高校2年生で1m80を跳ぶことに価値があると思っていましたが、1m77までしか行けませんでした。昨シーズンは1m80に3回挑戦して、どれも惜しい跳躍ばかりだったので、まだまだツメが甘い部分だなと感じました。 ――冬季練習はどんなテーマで取り組んできましたか。 髙橋 まず基礎的な体力をつけながら、新しい技術を取り入れるというか、自分のものにできるように取り組んできました。 ――具体的にどんな内容か教えてください。 髙橋 スターティングブロックを使って、短距離の人たちと一緒に走ったりしました。短距離の選手は速いので、何とか追いつこうと走ったので、大会でも必要になってくる「負けたくない」という気持ちの部分で成長できたかなと思います。 ――技術面での新しいことというのは。 髙橋 あごが全然下がらなくて身体が反れないことや、踏み切りの時に後ろに重心が残ってしまうことが昨年からずっと課題でした。それを改善できるようにずっとがんばってきました。 ――そうした課題は克服できましたか。 髙橋 3月17日の関東学連春季オープン競技会がシーズンインで、練習の一環として出場(1m71)しましたが、まだ自分のものになっていませんでした。これからの課題でもあります。 ――課題をクリアできれば、記録はどのくらいまで伸ばしたいですか。 髙橋 昨年は1m80は跳べそうな感覚をつかめたので、今季は1m83を狙える跳躍をしていきたいです。 ――そのために、練習ではどんなことを意識していますか。 髙橋 常に1m80は意識しています。バーをかけて跳躍するのはちょっとまだ難しいですが、ゴムバーなら1m80にかけて練習していますし、1m83にかけて助走の練習はしていて、高さへの慣れの感覚は日頃から磨くようにしています。 ――今年はインターハイ2連覇が目標ですか。 髙橋 はい。また、8月のU20世界選手権に出られるようにがんばりたいです。昨年8月に日・韓・中ジュニア交流競技会で初めて日本代表として出ることができて、また代表のユニフォームを着て、世界で戦える選手になりたいという強い思いも出てきました。日本代表に選んでもらうためにも、1m80は越えないといけないという気持ちが強いです。 ――日・韓・中に出たことで感じたことは。 髙橋 日本代表のユニフォームを着ることで気持ちの部分が普段とは違いましたし、日本開催でしたが、海外の競技場で跳んでみたいと思いました。一緒に出ているメンバーがアジアや世界で戦っている先輩方が多くて、私もそういう舞台で活躍できる選手になりたいですし、1番はみんなと一緒に日本を背負いたいという思いが強くなりました。 ――選手として将来的な目標はありますか。 髙橋 記録に関しては、まだ1m80も達成していないので、高い目標ばかり言えませんが、1m80を跳べたら1m85、それを跳べたら1m90という感じで、どんどん上げていければと思っています。 ――髙橋選手は2021年の東京五輪で、最終走者の大坂なおみ選手に聖火を手渡す大役を担いました。五輪への思いは。 髙橋 4年後のロサンゼルス五輪を目指したい気持ちはありますが、出たいというだけでは出られません。自己ベストを更新しつつ、安定して記録を出していかないといけないなと。常に新しいことに挑戦して進化を求めていって、いずれはオリンピックが視野に入ってきたらいいと考えています。