「かまいたち」は「ダウンタウン」に取って代わり“天下人”になれるのか TBS「お笑いの日」が“試金石”に
松本人志が活動休止
TBSでは2020年から毎年「お笑いの日」という大型特番を放送している。人気の芸人が大勢集まって、さまざまな形でネタを披露していく。この番組の最後を飾っているのが、コント日本一を決める大会「キングオブコント」である。 【写真】問題の「ダイエット動画」を紹介する「かまいたち」山内健司 ***
いわば、「お笑いの日」とは、もともとあった「キングオブコント」を軸にして、その枠を押し広げたような形の長時間番組なのだ。TBSとしては、「オールスター感謝祭」に匹敵するほどの大きな規模の番組である。 「お笑いの日」では、昨年まではダウンタウンが総合司会を務めていた。言わずと知れたお笑い界の盟主であり、この大型番組を仕切るのにふさわしい人材である。 しかし、今年は松本が活動休止しているため、ダウンタウンに代わって、同じ吉本興業所属のかまいたちがMCを務めることになった。「お笑いの日」を仕切る芸人は、お笑い界全体を統括する存在と言っても過言ではない。 そこにかまいたちが抜擢されたというのは、かまいたちがダウンタウンの次の天下人となる前触れなのではないか、という見方もできる。その点について考えてみることにする。 今のテレビバラエティ界で最も勢いがある吉本芸人と言えば、千鳥とかまいたちの2組である。もちろん、今田耕司、東野幸治を筆頭に、彼らより長くテレビで活躍している先輩もたくさんいるが、今のトレンドの最先端にいるのがその2組であるのは間違いない。 現状では、かまいたちよりも千鳥の方が「天下人」に近い位置にあると言える。民放で複数のレギュラー番組を持っていて、それぞれに根強いファンがついている。「千鳥のクセスゴ!」「千鳥の鬼レンチャン」(いずれもフジテレビ系)のようなゴールデンタイムの大衆的な番組もあれば、「テレビ千鳥」(テレビ朝日系)、「相席食堂」(朝日放送)、「いろはに千鳥」(テレビ埼玉)のようにディープな笑いを追求する深夜番組もある。 最近では「FNS27時間テレビ」(フジテレビ系)の総合司会を担当したり、「酒のツマミになる話」(フジテレビ系)で松本に代わって大悟が司会を務めたり、「トークサバイバー!」(Netflix)でメインキャストを任されたり、大きい仕事も増えてきている。