気候変動の「破壊力」明白、災害コストが増加=ミュンヘン再保険
Alexander Hübner Tom Sims [ミュンヘン 9日 ロイター] - ハリケーン、暴風雨、洪水など保険でカバーされる自然災害による2024年の保険損害は推定1400億ドルで、1980年以降で3番目に高額だった。再保険大手の独ミュンヘン再保険が9日に発表した。 24年の保険損害額は23年の1060億ドルを上回り、長期平均も大きく超えた。 ミュンヘン再保険は、世界の気温が上昇を続け、異常気象が頻発する要因となる中、保険損害額の増加傾向は「気候変動の悪影響が顕在化しつつある」ことを示していると指摘した。 取締役会メンバーのトーマス・ブルンク氏は「相次いで記録的な高温に見舞われ、壊滅的な結果を招いた。気候変動の破壊力はますます明白になってきている」と述べた。 ミュンヘン再保険によると、24年の保険損害額は 保険でカバーされないものも含めた自然災害による損害総額は、24年は3200億ドル。23年の2680億ドルから増加し、長期平均を上回った。 24年で最も損害が大きかったのは、米国を直撃したハリケーン「ヘリーン」と「ミルトン」だった。