鹿児島県の奄美地方に「大雨特別警報」 命を守る行動を 与論島は24時間雨量500ミリ超で観測史上1位更新 沖縄でも猛烈な雨相次ぐ
気象庁は9日(土)午前2時40分、鹿児島県の奄美地方に「大雨特別警報」を発表した。何らかの災害がすでに発生している可能性が高く、命を守る行動が必要な「警戒レベル5」に相当する。
与論島のアメダスでは9日(土)午前2時20分までの24時間降水量が553.0ミリを観測しており、1978年観測開始以来1位の記録を更新するなど、奄美地方では、これまでに経験したことのないような大雨となっている。何らかの災害がすでに発生している可能性が高く、警戒レベル5に相当する。命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保しなければならない状況だ。最大級の警戒が必要となる。
また、沖縄本島地方でも災害につながるおそれがある猛烈な雨が降ったとみられるとして、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。 【記録的短時間大雨情報 1時間雨量】 沖縄本島地方 東村付近 約110ミリ(午前2時50分) 東村付近 120ミリ以上(午前2時30分) 名護市東部付近 約110ミリ(午前3時00分) 名護市西部付近 約110ミリ(午前3時10分) 東シナ海の気圧の谷に向かって流れ込む暖かく湿った空気の影響で、沖縄地方と奄美地方では大気の状態が非常に不安定となっている。9日(土)午前0時7分には沖縄県で、午前0時37分には奄美地方でそれぞれ「顕著な大雨に関する気象情報」が発表されるなど、沖縄・奄美では線状降水帯による猛烈な雨が続いており、記録的短時間大雨情報も相次いで発表されている。9日(土)夜遅くにかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。
記録的短時間大雨情報とは
1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を観測または解析し、さらにその地域にとって数年に一度程度しか発生しないような大雨である場合に発表される情報。周辺地域では、土砂災害や河川の増水など、災害の危険性が高まっているため警戒が必要となる。