ミキ、『M-1』以上に欲しているもの「あれが取れたら真の漫才師」 “これまで”と“これから”語る
――『M-1グランプリ』では2017年に3位、2018年に4位と大健闘。その後、決勝から遠ざかっていますが、戦いぶりをどのように自己分析していますか? 昴生:決勝に進出した2017年、2018年は、自分ら的にはあまり好きじゃないネタだったんです。完全に『M-1』のために作ったネタで。自分らの中では今が一番いい。どんどん好きになっています。『M-1』はたくさんの人が見てくれるので、今の自分らが好きな状態を見てもらえたらなと思っています。 ――自分たちが本当にやりたい漫才をするようになって好きになれたのでしょうか。 昴生:そうですね。自分らが好きな漫才をやっているというのが一番大きいですね。若い時は世に出たいから『M-1』を第一に考えるんですけど、それがしんどくなってきて。2017年、2018年頃はどこに行っても『今年M-1優勝やな』と言われて、めっちゃプレッシャーに。2019年のときに決勝は確実やなと思ったら決勝も行けなくて、2019年で卒業しようと思ったんです。和牛さんもそう言っていたので。なんとなく和牛さんの呼吸と同じような感じがして追いかけていた部分があり、和牛さんが出ないなら意味ないなと。でも和牛さんの漫才を見て『なんで同じ風に思ってたんやろ。同じことしても勝てるわけないから俺らは俺らでまだもがこう』と。15年だけ修行やと思って『M-1』に出ようと決めました。 ――亜生さんも異論なく? 亜生:もともと僕からやめようとは言ってなくて、お兄ちゃんがやめようと言ったんです。でも終わったら「やっぱやる」となったので「いいよ」と。僕はなんなら『M-1』好きなので。 昴生:逃げやなと思ったんです。他人の評価ばかり気にして。結果はどうであれ、やってみればええやんって考え直しました。応援してくれている人たちの思いに応えたいという気持ちもありますし。『M-1』を見て「『ミキ漫』で見たネタや」と思ってもらえたら幸せです。 亜生:2回決勝に出させてもらっているだけでありがたいですし。 昴生:ほんまにありがたい。