「改正児童ポルノ禁止法」成立とGoogleによる児童ポルノ規制の関係は?
表現の自由や知る権利の侵害も考慮
これに対してインターネット上では「合法な漫画やイラストなどまで省くことは、表現の自由や知る権利の侵害につながりかねない」といった意見が増加しました。もちろん、児童に対する性犯罪は世界的規模で撲滅すべき重要な問題です。しかし、人間の嗜好はさまざまであり、合法なものまで排除されては批判が出るのも無理はないでしょう。 検索サイトで簡単に探し出せないようにする、というのもひとつの手ですが、本当にコアな人々は俗にいうアングラサイトでも潜っていきますし、逆に理不尽な抑制が性的犯罪衝動に変わる可能性も否定できません。日本の改正児童ポルノ禁止法にしても、抑制が児童に対する性犯罪の増加につながるといった意見もあります。 もちろん、これらの施策はまだ統計学的な根拠が少なく、あくまでも推測の域を出ないため、賛否両論分かれるのは仕方のないところです。しかし一方で、児童に対する性犯罪の撲滅という建前を利用し、情報統制まで発展する危険性を秘めているのもまた事実。最近では、一部マスメディアにもどこか違和感を覚える報道が見られたりもしますので、これらに流されることなく正しい情報を判別し、時には国民やユーザーの一人として声を上げることも必要といえるでしょう。