富裕層向け不動産のLAHD、業績絶好調の源泉はどこに?
高額再生マンションに強み。この部屋は3億円台だという(写真提供:LAホールディングス)
LAホールディングス(2986)の業績が好調だ。同社は分譲マンションや商業ビルなどの新築不動産の開発・販売(売上高比率39%)と、中古再生不動産の販売(同55%)を主に行っている。特に前期は再生不動産販売についてセグメントの利益率が30%と高い水準を誇った。今2022年12月期も、前期に続き過去最高純益を更新する見込みだ。 勢いの源泉は何なのか、同社の脇田栄一社長に足元の収益動向や中期的な経営戦略について聞いた。――まず、足元の収益動向について教えてください。 新築不動産は分譲マンションや商業ビルの開発が続いていることに加え、中古再生不動産では富裕層向けの高額物件販売が好調だ。また、安定収益源として賃貸不動産の保有を増やしている。採算性を重視した計画的な用地・物件仕入れを行っており、順調に収益を伸ばしている。今2022年12月期は売上高205億円(前期比39.7%増)、営業利益35億円(同8.8%増)、純利益22億円(同12.3%増)と連続して過去最高純益を更新する見込みだ。 ――今期の売上高営業利益率は17.1%と前期の21.9%から下がる見込みです。 まず、当初計画していた前期の業績予想は、営業利益21億円 (売上高営業利益率11.9%)という数値目標を掲げていた。実際は、上期における各プロジェクトの利益が期初の想定よりも大幅に増加したことにより、当初の計画よりも上振れて営業利益32億1600万円(前々期比2.8倍)と増収・増益での着地となった。 他方、今期の業績予想は、営業利益35億円(売上高営業利益率17.1%)を見込んでいる。前期の当初予想と今期の予想を比較すると売上高営業利益率は5.2ポイントの上昇となる。利益率が下がったというのではなく、前期が想定以上に伸びたため下がったように見えるだけだ。 ――新型コロナは事業に何か変化をもたらしましたか。
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小手川 司