金沢聡アナ ベガルタ仙台を変えた森山監督の「本気でやろうぜ!」…仙台放送アナウンサーコラム「書ける」
『本気になれば世界が変わる』。それを地で行くのが、サッカーJ2ベガルタ仙台の森山佳郎監督(56)。今季から就任した森山監督は、初めてJリーグクラブの監督として指揮を執ります。それまでは、U―17中心に世代別日本代表監督として育成年代を指導。気持ちを前面に押し出す情熱家で、現在、日本代表の久保建英や中村敬斗などを育成した手腕は高く評価されています。 ゴールが決まればベンチ前で雄叫びとともに、こん身のガッツポーズ。敗戦直後のインタビューでは「もう~、悔しいです!」とストレートに感情を表に出し、単身生活について聞かれると「スーパーで食材が値引きになるのを待って買い物をしている」と屈託なく話します。けれん味なく人間味あふれる言動は、スタッフや選手、そして、サポーターの心をつかんでいます。 その森山監督が口癖のように言うのが「本気でやろうぜ!」。森山監督のサッカー哲学は、目の前の相手やボールを全力で追いかけ、勝利のために100%フルファイトすること。この基本戦術を試合だけでなく練習でも怠ったときには、若手、ベテラン関係なく、「本気でやろうぜ!」が語気強く発せられるのです。 昨季J2リーグで16位に沈んだクラブが、気概と情熱をもった指揮官によって意識の変革が生じ、前節(6月29日)のホーム・栃木戦では今季最多3ゴールを挙げて勝利。現時点で4位とJ1昇格プレーオフ圏内(6位)につけています。意識革命の旗手・森山監督が本気でJ1の景色を見せてくれるのではないかと期待は高まります。 かく言う私も「フルマラソンを走り切る」という目標を何年も前から掲げていますが、実現できていません。というか、練習すらしていません。森山監督にあの言葉を言ってもらわないとダメかもしれませんね…。
報知新聞社