町を花でいっぱいにしよう 学校や住民に種700袋配る 三重・松阪の天白地区
歴史マップ配布で散策する人増え、まち協
三重県松阪市の天白地区の天白まちづくり協議会(大宅荒太会長、約2800世帯)は、地区の住民向けに花の種を無料で配っている。昨年から配布している地域の魅力的な歴史スポットを紹介したマップの効果で散策する人が増える中、花で景観に彩りを添えて町歩きを楽しんでもらおうと考えた。種は配布初日の10日から11日までに10人以上が曽原町の天白公民館内の同協議会事務局に取りに訪れた。
同協議会では昨年、自分たちが住む地域の歴史を知ってもらおうと初めて「天白歴史散策map(マップ)」(A4判三つ折り、カラー)を作成。財源は、ふるさと応援寄付金制度(ふるさと納税)を利用した市への寄付で、同協議会に交付された約25万円を充て4500部印刷した。マップは全世帯に配布し、市内の関係機関にも置いたところ、配布前と比べて地区内を散策する人や、地区外からの問い合わせが増えたという。 今回の花の種の配布もこの交付を受けて「ふるさと応援記念事業『天白花いっぱい運動』」と名付けて始めた。費用は約6万円。 種は「ラグラスオバタス」「美女なでしこ混合」「ブルーレースフラワー」「モモイロタンポポ」「スターチスローズ」「ニゲラブルースター」「ネモフィラ」「ホワイトレースフラワー」「ラッセルルピナス混合」の9種類。開花時期なども考えて長く楽しめるように選んだという。一人1種1袋で、備え付けの用紙に名前を記入してもらって渡している。 700袋を用意し、地元の市立天白小学校の全児童らに約450袋を配布し、残りは二百数十袋。 大宅会長(65)=中林町=は「昨年のマップを踏まえて、今年は学校や各家庭の庭先に咲いた花で散策に彩りを添えられれば」と話している。