「住み続けたくない」12~18歳の3割 理由は「就職先ない」「娯楽ない」「進学先ない」・・・ 広島県尾道市の若者へのアンケート、転出超過の深刻さ裏付ける
広島県尾道市が実施した若者へのアンケートで、12~18歳の3割が市内に「住み続けたくない」と答え、20代の転出超過の深刻さを裏付ける結果となった。就職先がなく、娯楽や買い物も十分に楽しめないなど、都会に目を向けがちな若者の不満が浮き彫りとなった。 【グラフ】尾道市に住み続けたくない理由の上位 こども計画の策定に向けたアンケートで12~39歳の1483人が回答。12~18歳では「住み続けたい」が21・9%、「市外に出たいが将来は戻ってきたい」が44・8%、「住み続けたくない」は32・1%だった。住み続けたくない理由(複数回答)は「働きたい仕事・職場がない」が41・9%。「娯楽施設が充実していない」「行きたい学校・進学先がない」と続き、買い物、交通などの不便さも目立った。 総務省の昨年の人口移動報告で、尾道市の日本人の転出超過は634人。県内では広島市、呉市、福山市に次いで多かった。年代別では20代が485人で、10代の58人や30代の33人と比べて突出する。性別では女性が338人で男性より42人多い。 市政策企画課の村上堅課長は「転出防止に特効薬はないが、住民のウェルビーイング(心身の健康や幸福)につながる施策を充実させることで定住につなげたい」としている。
中国新聞社