日本代表として初のメジャー大会に挑む新井裕生。「代表選手として最後のチャンスだと思って戦いたい」|フットサル日本代表
開幕までいよいよあと2週間ほどに迫ったAFCフットサルアジアカップタイ2024。ベスト4以上の国に与えられるワールドカップ本大会出場権獲得、そして大会連覇に向け、日本代表が3月30日から高円宮記念JFA夢フィールドで国内合宿をスタートした。 昨シーズン、立川アスレティックFCのエースとしてF1で23ゴールを上げ得点王に輝いた新井裕生も、見事アジアカップ行きの切符をつかんだ。左利きのピヴォとして、得点のみならずチームの戦術的な幅を広げる活躍が期待される。 合宿3日目の4月1日、トレーニングを終えた新井に話を聞いた。
同世代が代表で活躍するのを見て悔しい思いもあった
──アジアカップ本大会に向けた国内合宿も3日目を終えました。重要な大会を控えているだけあって、高い緊張感のなかでかなり高強度のトレーニングが行われていますね。 そうですね。日本代表としてワールドカップ出場を懸けて戦うアジアカップが2016年以来で久々になるので。選手だけでなく、代表に関わるすべてのみなさんがそういう緊張感と熱い気持ちを持ってこの合宿に臨んでいると思います。まだまだこれから上げていく段階ではありますが、ここまではチーム全員でいい入り方ができているように感じます。 ──新井選手ご自身として、今大会どんな役割を担うイメージを持っていますか? 2月のポルトガル遠征では自分は「アラ/ピヴォ」として招集されたのですが、今回のリストを見たらポジション表記が「ピヴォ」に変わっていて。ヨーロッパ相手とアジア相手では戦い方も変わりますし、そういった細かい部分からも自分に求められる役割の変化を汲み取っていきたいなと思っています。 ──自陣に引いてきた相手に対して、前線でピヴォとしてポイントを作るプレーも多くなるだろうと。 そうですね。まずはそこが最初の仕事になると思います。それと同時に、ポルトガル遠征の時と同様に、アラに下りてきてボール回しに加わるプレーが必要な場面もあると思うので。試合展開のなかで3-1と4-0のどちらのシステムにも適応できる、バリエーションを出せるというのが自分を呼んでもらえた理由だと思うので、そこのユーティリティー性はどんどん活かしていきたいと考えています。 あとはやはり得点ですね。これまでのアジア勢との戦いを見ても、引いた相手に決め切れずにカウンターを受ける展開になると難しくなっていたと思うので、チャンスの場面でピヴォがしっかり決める、というのは一番大事になると思います。そこは責任感を持って取り組む一方で、先日の(名古屋オーシャンズとの)全日本選手権決勝のように硬くなりすぎてもゴールは奪えないので、楽しむ気持ちも忘れず、いいメンタルの状態で臨みたいと思っています。 ──アジアカップ開幕まであと2週間ほどとなりましたが、個人としてどういった部分を重点的に高めていきたいですか? 僕個人の課題としてはディフェンスですね。昨シーズンまで所属していた立川アスレティックFCとは真逆のシステムなので、高い強度を実現しながら味方ともっと合わせていけるように、開幕までの期間で準備していけたらと思っています。 ──同じピヴォには清水和也選手、平田・ネト・アントニオ・マサノリ選手という強力なライバルもいます。切磋琢磨するには最高のチームメートではないでしょうか。 間違いないですね。二人とも素晴らしい選手ですし、多くの刺激をもらっています。僕個人的にも、和也が1学年下、マサが同い年で同世代なので、二人がずっと代表で活躍しているのを見て悔しい思いもありましたから。今年29歳になる年ですけど、ここへ来て初めてフル代表の一員として大舞台に臨むチャンスをいただけたので。代表選手として最後のチャンスだと思って精いっぱい戦ってきたいと思います。