米超党派議員団、台湾防衛への支持表明-20日就任の頼清徳総統と面談
(ブルームバーグ): 超党派の米議員団は27日、台湾防衛への支持を表明した。25日に中国が台湾周辺で約1年ぶりとなる大規模軍事演習を終えた翌日に、議員団は台北入りしていた。
団長を務める下院外交委員会のマコール委員長(共和)は、台湾の林佳龍外交部長(外相)との共同記者会見で、「われわれはここに抑止力を提供する必要がある」と述べ、林氏は米議員団の訪問について「米国が民主台湾を強く支持することを示す連帯の重要な表明」だとの認識を示した。
頼清徳総統は27日午前に米議員団と面談し、台湾として米国との協力を引き続き深化させる方針を表明。「力による平和」というレーガン元米大統領の考えに言及するとともに、防衛力強化を約束した。
頼総統が20日に就任後、米議員の訪問団が頼総統と面談したのは今回が初めて。米国務省は26日、台湾周辺での中国の広範囲に及ぶ軍事演習を「軍事的な挑発行為」だと非難していた。
マコール氏は記者会見で、台湾が直面する中国の脅威について頼総統と「非常に率直に話し合った」とし、中国が2日間に行ったことは基本的に封鎖とはどのようなものか予告編のようなもので、台湾が「抑止に必要な兵器を確実に保持することが重要だ」と語った。
台北の事実上の米大使館である米国在台湾協会(AIT)は米議員団がインド太平洋地域訪問の一環として台湾を訪れると説明した。
一方、米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は米議員団とは別に26日に台湾に到着した。同氏は台北で開かれるテクノロジー博覧会で公の場に姿を現す見通し。
台湾積体電路製造(TSMC)はエヌビディアが設計したものも含め、世界最先端のチップの大部分を製造しており、フアン氏は世界的な人工知能(AI)サプライチェーンで台湾が果たす重要な役割についてしばしば言及している。
原題:US Lawmakers Vow Arms Support for Taiwan After China’s Drills(抜粋)
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Betty Hou