『水ダウ』放送作家・大井洋一が語るテレビスターたちの共通点…なぜ令和ロマン、永野はブレイクしたのか
“世間の声が届かない存在”にはいつでもワクワクを覚える
テレビが娯楽の頂点だという雰囲気の中で育ってきた世代からすると、テレビの向こう側にいる人たちは別世界の住人という認識があって、僕自身も“下々の者”という感覚でしたね。だからパーソナルな情報なんて知ろうとも思わなかったし、「〇〇ってワキガらしいよ」みたいな、どこが情報源かわからないような噂でワクワクしてました。 そんな噂が出るくらい“世間の声が届かない存在”って、やっぱり興味深い対象なんですよね。「矢沢永吉さんはライブ終わりに速攻でガウンを着て車で帰る」っていう都市伝説が、何年も経ってウソじゃなかったとテレビで答え合わせできたとき、「ウオー!あれ本当だったんだ」って感動しましたもん(笑)。 今って、不倫したり誰か殴って怪我させちゃったりすると、SNSの反応も大きくなって必要以上に厳しい制裁を受けなきゃいけない風潮があるじゃないですか。個人的にはそれがすごく嫌で、「それはそれとして」で一定期間経ったら帰ってくるシステムになればいいなと思っています。
大井洋一