【高校野球】プロ注目遊撃手の大院大高・今坂幸暉主将が「甲子園優勝」へ投手でも魅了する
第106回全国高校野球選手権大阪大会(7月6日開幕)の組み合わせ抽選会が17日、大阪市内で行われ、春季府大会で初優勝した大院大高は、14日の2回戦で港―同志社香里の勝者と対戦することが決まった。今春はプロ注目遊撃手・今坂幸暉主将(3年)を中心に大阪桐蔭と履正社を撃破。大阪では2015年の大阪偕星学園以来となる夏の甲子園初出場を目指す。(取材・構成=瀬川 楓花) 抽選くじを引いた今坂は、表情を一切変えることなく席に着いた。「どこと当たっても勝つ自信はある」。春は29打数13安打の打率4割4分8厘をマーク。NPBスカウト陣に、走攻守でレベルの高さを見せつけた。96年春以来2度目の聖地へ、準備は順調だ。 辻盛監督は「夏はエースとして投げてもおかしくない」と秘策を明かす。投手としても、府大会準々決勝で大阪桐蔭に1失点完投した前川琉人(りゅうと、3年)らをしのぐ存在。今坂は「中学の最後だけ投手をしていて、高校では2年春くらいから。その秋に140キロを出しました」と振り返る。公式戦での登板は2年秋の3回戦(大阪偕星学園戦)のみだが、同じくプロ注目の志水那優(ともひろ)捕手(3年)も「センスがいい。簡単にストライクも取れる」と舌を巻くほどだ。 野手として上のステップを目指すことに変わりはないが、最大7試合の夏を制する上では、投手層の厚みが大きなカギとなる。最高成績は18年の北大阪大会準V。プロ通算206勝193セーブのOB江夏豊氏でさえ、3年夏は大阪大会4強で散った。「甲子園優勝を一番に掲げてやっている」と今坂。はるかに高い目標を掲げ、今夏はマウンドでも魅了する。 ◆今坂 幸暉(いまさか・ともき)2006年10月19日、山口・下関市生まれ。17歳。安岡小2年時に下関ボーイズで野球を始め、3年から福岡・苅田ボーイズに所属。安岡中でも同チームでプレー。大院大高では1年夏に背番号19でベンチ入りし、同秋から背番号6。178センチ、80キロ。右投左打。
報知新聞社