「上映中に逃走したくなった」との評判も…なぜ映画化した?『逃走中』にフジ局内からも上がる疑問の声
今年で放送20周年を迎えたフジテレビ系で不定期に放送されているゲームバラエティ番組『run for money 逃走中(通称・逃走中)』の劇場版『逃走中 THE MOVIE:TOKYO MISSION』が、夏休みシーズンに突入した7月19日から公開中だ。 【画像】すごい…捕まったら消滅、生き残ったら100億円…『逃走中』がデスゲームに? 劇場版は、高校時代の陸上部のチームメートたち6人の元に、賞金総額1億円超えをうたった『逃走中』への招待メールが届く。参加して久しぶりに再会を果たした彼らだったが、『逃走中』制御不能となってデスゲームと化してしまい、ほかの逃走者達とともに翻弄される──という内容だ。 主要キャスト6人を演じるのは、いずれも若い女性を中心に人気のボーイズグループ『JO1』の川西拓実(25)、木全翔也(24)、金城碧海(24)、『FANTASTICS from EXILE TRIBE』の中島颯太(24)、瀬口黎弥(28)、佐藤大樹(29)。メガホンを取ったのは、元フジの社員で、山下智久(39)主演の『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』の演出を手掛け、劇場版(’18年)も興行収入93億円の大ヒット作となった西浦正記監督(56)だった。『JO1』、『FANTASTICS』両グループのファンを中心に、多くの観客が劇場に足を運ぶと思われたのだが……。 「全国348館の大規模公開で、公開初週の『国内映画ランキング』(興行通信社提供)は5位に初登場。しかし、翌週のランキングでは早くもトップ10圏外に転落してしまいました。興行収入は伸び悩み、公開4週目の時点で5億円にも届いていません。映画事業での収益がほしくて強行した企画だったようですが、フジの上層部ら関係者としてはすっかりアテが外れてしまった形です」(映画業界関係者) 大手映画情報サイト『映画.com』には同作に111件のレビューが寄せられ(8月19日現在)、5段階での最低評価の★1が最多の31%。劇場に足を運んだ観客から《悪いけどさすかにこれは無理、何この1時間以上の刑罰、逃げたい》《2024年ワースト間違いなし》《映画として酷いのはもちろん、テレビ番組の「逃走中」的な面白さすらありません》《上映中に逃走しそうになった》など、酷評が続々と寄せられてしまっている。 「アイドルファンの集客を狙うには、旧ジャニーズ勢や人気のK-POPグループならありだったかもしれませんが、メインキャストが『JO1』と『FANTASTICS』。そこまで集客力があるかといわれれば……。作品はデスゲームファンもバラエティファンもついて来られない中途半端な仕上がり。《子供たちは楽しんで観ていた》という声も見受けられるので、せめて『子供向け』と銘打っていれば、まだ理解できたのですが……」(エンタメライター) 『逃走中』は、そもそも20年前の放送開始時は、斬新な企画で人気があった。しかし、最近では、’22年と’23年の2年連続で大量のゲストを投入して大みそかに長時間の特番を放送したものの、平均世帯視聴率は3%台止まりで他局の裏番組に惨敗している。映画化するほどの人気コンテンツなのかどうかは正直微妙なところだったといえる。 「開催中の『お台場冒険王2024』内の『逃走中』のアトラクションは盛況です。その人気との相乗効果が期待できるかと思いきや、連動させてのPRを積極的にしなかったこともあってか、映画館はガラガラという事態になってしまいました。『それほど勝算がなかったのになぜ映画化したのかが疑問』という声が局内でもあがっています。こんな状況だけに、さすがに今年の大みそかは『逃走中』の放送はないかもしれません」(フジ関係者) 今秋にはフジテレビ史上最大の人気シリーズ『『踊る大捜査線』のスピンオフ映画である『室井慎次 敗れざる者』と『室井慎次 生き続ける者』が連続公開される。きっと『逃走中』の〝リベンジ〟を果たしてくれるはずだ。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://twitter.com/FRIDAY_twit
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