「あと10年で杖が必要だね」と言われて筋トレ開始 スレンダーボディの51歳がコンテスト優勝
「君は骨が細すぎるし筋肉もないから、あと10年で杖が必要だね」 【写真】小川尚子さんのスレンダーボディ(全身とバックポーズ)
4年前、職場の整形外科の医師に言われた小川尚子(おがわ・なおこ/51)さん。 「そんなバカな。運動すればいいじゃないですか」。「いやいや、無理無理」。「絶対強くなってやる!!」 このやり取りがトレーニングを始めるきっかけだった。 「筋トレは辛くて、どうしてこんな重いものを持ちあげ、痛い思いをしないといけないんだ、と思う日もありました」 辛くてもやめずに努力できるのが小川さんの強み。現在は体重41kgにもかかわらず、床引きデッドリフト75kgを7回-6回-5回の3セット引いているそうだ。 「努力なしに痩せている人と思われがちですが、継続した努力の賜物です」 「何歳になっても人は努力で強靭な肉体を手に入れることができます。それをみんなに知ってもらいたいです。支えてくれているT’s GYMの柿崎トレーナーに感謝しています」 医療従事者である小川さんは、「患者さんのお手本になるように日々運動と食生活に気を配っている」という。 「移動はできるだけ車や自転車を使わずに歩くことで、運動できない日も身体を動かすようにしています。3食自炊して、身体が食べたいと思うものを食べますが、揚げ物やスナック菓子、脂質の多いお菓子や食品添加物はできる限り摂らないようにしています」 トレーニングの目標として、2021年からコンテストに出場するようになった。ここでも小川さんの努力を垣間見ることができる。 「大会出場2年目にはスキーで前十字靭帯断裂脛骨骨折の大怪我をして歩けなくなりました。そこからリハビリとトレーニングを重ねて2023年関西大会グランプリ、2023年日本大会5位を受賞することができました」 今年の初戦は8月18日ベストボディ・ジャパン近畿大会と同時開催されたモデルジャパン。クイーンクラス(50~59歳)でグランプリを受賞した。 「人数が少なかったこともあり、進行が早くて気持ちが追いつかず、ものすごく緊張してしまいました。普段心がけていることが半分も表現できず、大会出場4年目で慢心していた自分に気付かされ、大きな反省と学びがありました」 小川さんは「身体だけではなく内面も成長して、より輝く女性になりたい」と言う。 「こんなに心を動かされる大会をいつも運営してくださっている、大会関係者の皆様に、改めてこころより感謝の気持ちでいっぱいです」
「日本人は女性の平均寿命が世界で一番長い国民です。長く生きるのだから、より健康に、より楽しく、より豊かな人生にするために、みんなが適切な食事と運動を心がけて健康寿命を伸ばしていけたらいいなと願っています。わたしの生き様が少しでも人に良い影響を与えていけたら嬉しいです」
取材:あまのともこ 撮影:岡 暁