ルフトハンザ、個室ファースト・ビジネス初導入 A350に新仕様「アレグリス」
ルフトハンザ・グループ傘下のルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)は、新仕様の客室「アレグリス(Allegris)」を導入したエアバスA350-900型機を、現地時間5月1日に就航させる。ファーストとビジネスには個室タイプの「スイート」を初導入し、80機以上の新造機に導入する。 【画像】「アレグリス」仕様機のビジネスクラスのレイアウト ◆787・777Xにも ミュンヘン発着路線に投入し、初便はバンクーバー線(LH476/477便)となる。数カ月間はトロント線(LH494/495便)を含めた2路線で交互に運航。機材の追加導入後にはシカゴとモントリオールの各線にも順次投入していく。 アレグリスを導入したA350は4クラス267席で、ファーストクラス4席、ビジネスクラス38席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー201席。ボーイング787-9型機にも導入予定で、3クラス287席(ビジネス28席、プレエコ28席、エコノミー231席)を設定する。787にはファーストクラスを導入しない。 また今後導入を予定する開発中の777-9(777X)にも設定し、既存機の747-8も改修し導入する。改修対象は2万7000席以上で、ルフトハンザグループは2025年までに25億ユーロ(約4139億円)を投資する見通し。 787は製造元のボーイングで納入遅延が発生している。ルフトハンザがアレグリスの仕様を発表した2023年2月末時点では、787-9への導入は同年末に、A350へは今年春を予定していた。アレグリス導入初号機はA350-900(登録記号D-AIXT)で、4月14日にミュンヘンへ到着した。 ◆ファースト・ビジネスは個室 現段階ではA350のみに導入するファーストはスイートが3室で、このうち1室は2人で利用できる「スイートプラス」仕様。広さは3.7平方メートルで、壁の高さは天井まであり、ドアを閉めることで個室となる。 ビジネスクラスも個室タイプで、広さは2.2から2.5平方メートル。最前列真ん中の2席は可倒式のセンターコンソールを使って2人掛け仕様の「ダブルスイート」にできる。そのほかは窓側の2室を含め1人仕様で、全席が通路に面している。 プレエコのシートピッチは99センチで、折りたたみ式のレッグレストを備える。座席はハードシェルに組み込まれ、座席を倒した場合でも後部に影響しない作りとした。エコノミーのシートピッチは79センチとなる。
Yusuke KOHASE