今のアメリカは本当に“黄金世代”なのか プリシッチ世代が迎える勝負のコパ・アメリカ「ビッグゲームで力を発揮できていない」
2026W杯へ真価が問われる大会に
欧州トップリーグでプレイする選手が増加していることもあり、今のアメリカ代表を『黄金世代』と見る向きもある。 実際、ホスト国として臨んでいる今回のコパ・アメリカ2024にも自国のMLSのクラブから招集された選手はトロントFCのGKショーン・ジョンソン、FCシンシナティDFマイルズ・ロビンソン、ナッシュビルDFシャケル・ムーアの3人のみ。それ以外の招集メンバーは全員欧州のクラブでプレイしていて、それもほとんどが5大リーグ所属だ。 中心には世代を引っ張るミランMFクリスティアン・プリシッチ、ユヌス・ムサ、ユヴェントスMFウェストン・マッケニー、FWティモシー・ウェア、モナコFWフォラリン・バログン、PSV所属FWリカルド・ペピ、MFマリク・ティルマン、レアル・ベティスMFジョニー・カルドーゾなど、ネームバリューはかなり豪華だ。 ただ、『黄金世代』との呼び名だけが有名になっているところもある。米『ESPN』によると、元アメリカ代表選手で現在はアナリストを務めるダマーカス・ビーズリー氏も現世代が期待に応え切れていないと厳しい目を向ける。 「彼らはまだまだ重要な何かを勝ち取らないといけないし、現時点ではまだそれを成し遂げていないと思う。彼らにその能力があると思うか? もちろんYesだ。私は今の代表チームの大ファンで、タレントの豊富さを楽しんでいる。しかし、親善試合であろうとメジャートーナメントであろうと、彼らはビッグゲームでまだ力を発揮できていない。だから、これが本当に黄金世代であるかどうかはまだ分からないんだ」 アメリカ、カナダ、メキシコの3国共同開催で行う2026北中米ワールドカップまで残り2年。今回のコパ・アメリカ2024はアメリカにとって重要なテストの場でもあり、ワールドカップへ向けて確かな手応えを掴みたい。今大会でも結果を出せないとなれば、黄金世代への期待度が下がるのは間違いない。
構成/ザ・ワールド編集部