最高の睡眠が得られる、朝のシンプル習慣|研究結果
朝日を浴びることの効用
朝の時間を屋外で過ごすことは、睡眠のルーティンと関係がないように思えるかもしれませんが、実は、安眠のカギを握る習慣です。 朝に自然の光を浴びることは、体のサーカディアン(概日)リズムの制御に役立ちます。適切な時刻に眠りにつき、しっかりと休息を取ることが可能になるのです。 これは何も、私が勝手に主張している話ではありません。こうした効用を裏付ける科学的研究が、学術誌『Current Biology 』にも掲載されています。 朝に日の光を浴びると、自然な睡眠を促す体内時計がリセットされ、夜により良い睡眠をとる助けになるというのです。日中に浴びた自然光は、「いつ起きるべきか」「いつベッドに入るべきか」を体が判断する助けになります。目を経由して脳に入ってくる光のシグナルが、眠りを促すホルモンであるメラトニンの生成に影響を与えるのです。 科学的研究ではほかにも、朝日を体に浴びる習慣がもたらすメリットが見つかっています。 日光を浴びると、体内にビタミンDが生成され、これが骨の健康の維持や、免疫機能の制御、精神的な健康を保つのに役立ちます。こちらのメリットについては、学術誌『New England Journal of Medicine 』に掲載された研究論文に記載があります。 太陽光は、気分の改善にも大いに役立ちます。太陽光を浴びると、セロトニンという神経伝達物質の生成が促されます。学術誌『The Biological Psychiatry 』に掲載された論文によると、セロトニンは、気分や感情面でのウェルビーイングに関してプラスの影響を与えるとされています。
朝日を浴びる習慣をつける
より多くの朝日を浴びて、睡眠の質と量を改善したいと思った人は、これを毎日の予定に組み込んでみましょう。 最高の成果を得るには、朝起きたあと、10~20分間は屋外で過ごしましょう。ベランダでコーヒーを楽しむのも良いですし、愛犬と近所を散歩するのもおすすめです。 何らかの理由で外に出られない場合も、心配は無用です。朝食をとるテーブルや、仕事をするスペースに、太陽光を模した光を発する照明器具を置くことで、屋内でも、自然光がある環境を再現することができます。 これをさらに1ランク上げたものが、「高照度光療法」と呼ばれる療法です。これは、自宅に特別なライトボックスを設置して行う療法ですが、睡眠障害や気分障害に悩む人には大きな効果を発揮する可能性があります。 自然光とライトボックス、どちらを選んだとしても、肝心なのは、睡眠と覚醒の健康なサイクルを保つために必要な「光のシグナル」を体に与えることです。では、良い睡眠を! Source: Current Biology , New England Journal of Medicine , The Biological Psychiatry Originally published by Inc.[原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
長谷睦(ガリレオ)