「はたらいて、笑おう。」人材派遣で50年の歴史と信頼 パーソルテンプスタッフ・木村和成社長 働く人の不安・不満解消をフォロー
【トップ直撃】 人材派遣会社としての創業から50年が過ぎ、いまや転職、ITアウトソーシングや設計開発など多様なサービスを提供するパーソルグループに成長した。その中核企業が人材派遣を手掛けるパーソルテンプスタッフだ。労働人口の減少や産業構造の変化、働き方の改革など、企業と求職者を取り巻く環境は大きく変わってきたが、木村和成社長(55)は「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンの実現を目指す姿勢は一貫していると話す。 ――2023年に創立50周年を迎えました 「50年にわたり事業を続けられてきたというのは、世の中のお役に立てているということの証しなのかなと感じています」 ――働き方の改革に貢献してきました 「創業者の篠原欣子(しのはら・よしこ、現パーソルホールディングス名誉会長)は、女性の働き方を応援したいという思いで会社を作りました。当初は人材派遣というサービスが社会で認知されていませんでしたが、いまは派遣という働き方をしている人が約150万人といわれています。スキルを生かして働き方を選択できる社会を目指しています」 ――人材派遣業者が数多いなかで、強みは 「人材派遣のビジネススケールが業界最大級です。50年の歴史と、お客さまから信頼を得ていることが一番のわれわれの強みだと思います。コンプライアンス(法令順守)にも以前から取り組み、業界を巻き込んだ動きもしています。業界を良くしていくことに率先して取り組むのは創業者の考えを引き継いでいると感じています」 ――派遣スタッフの働きやすさにどう取り組んでいますか 「人材派遣の場合、企業の直接雇用ではなく、われわれが雇用して、いろんな企業で働いていただいています。法人と個人では力関係がありますので、働くことに不安や不満を感じる場合、弊社の営業マンやコーディネーターが派遣スタッフに寄り添って、何でも相談できる状態を作ることが大事です。われわれがエージェントとして環境作りや人間関係を改善していただくよう企業と交渉するなど、仕事を続ける意欲を維持していただくことが大事だと考えています」 ――そうした取り組みが不可欠だと