山下舜平大、宇田川優希、岡林勇希……彼らはなぜ背番号を変えたのか プロ野球2024新背番号物語
■中日ドラゴンズ
一方、セ・リーグで主力選手の新背番号襲名が賑やかだったのは中日ドラゴンズだ。2年連続でベストナインとゴールデン・グラブ賞をW受賞し、リーグ史上最年少21歳でフルイニング出場を果たした岡林勇希は、これまでの「60」から、チームのシンボルともいうべき「1」を襲名する。 中日の「1」は、“ミスタードラゴンズ”高木守道氏、福留孝介氏ら名選手たちが背負ってきた番号だ。といっても、この偉大な番号に対しても気負いがないのが岡林らしさだろう。先代「1」番の京田陽太とのトークショーでも、番号が変わっても自分のプレーは変わらないと、自然体を強調していた。 『何かを変えることはない。(番号に)恥じないように、と思う必要はないし、今できることをやれればいい』 ~『山陽新聞デジタル』2023年12月17日配信記事 より(岡林勇希の言葉) そして昨年(2023年)、現役ドラフトでブレイクした細川成也。昨季はゼロからの出発ということで「0」を背負ってプレーし、キャリアハイで球団日本人では13年ぶりとなる20本超えの24本塁打を放つなど覚醒してみせた。 そんな細川は、“球界長距離専属番号”ともいえる「55」を今季から背負う。中日でも元本塁打王の大豊泰昭氏(故人)が背負ったことで知られている。 『番号に恥じない活躍をしたいの一番。55番は松井(秀喜)さんであったり、強打者、長距離(砲)のイメージがある。僕の持ち味は長打、ホームラン。たくさん打って、背番号と名前をもっと覚えてもらえる選手になりたい』 ~『日刊スポーツ』2023年12月11日配信記事 より(細川成也の言葉) そして、巨人を自由契約となり、中日に入団した中田翔は、日本ハム時代にもつけていた「6」番をつけることに。中日では大阪桐蔭高校の先輩である平田良介氏がつけてきた背番号だ。 『背番号6は(大阪桐蔭高の先輩でもある)平田さんがつけていた番号。尊敬する先輩で、ずっと超えたいと思っていた方。その番号なのでうれしい。いずれ中日の6番と言えば、中田と言ってもらえる活躍をしたい』 ~『サンスポ』2023年12月6日配信記事 より(中田翔の言葉) 球団史上初めて2年連続の最下位に甘んじた中日。課題は「得点力」と明白なだけに、背番号を一新したこの3人の男たちの奮闘に期待したい。