トヨタカローラに日産サニー…「中古車輸出ビジネス」のキーマンが埼玉にいた!在日パキスタン人2万人を束ねる「アニキ」の意外な素顔
日本の中古車が世界で人気、と聞いても驚かないだろうが、その輸出を担う業者の大半がパキスタン人であることを知る人は少ないだろう。いつから? なぜ? キーマンが語る「日本の裏面史」――。 【マンガ】外国人ドライバーが岡山県の道路で「日本やばい」と驚愕したワケ
中古車輸出市場を支えるキーマン
「やあ、よく来てくれましたね。私の話を通じて母国の新しい一面を知ってくれたら嬉しく思いますよ」 日本の中古車業界がビッグモーター事件で揺れるなか、中古車市場に関する驚くべきデータが発表された。日本中古車輸出業協同組合の統計によると、'23年の中古車輸出台数が前年比24%増の154万台に達し、過去最高を記録したというのだ。 不景気に見舞われるこの国で、圧倒的な伸長を見せる中古車輸出市場。驚くことに、その事業の大半は日本人ではなく、パキスタン人が担っているという。 「日本の中古車市場もパキスタン人の手によって回っている面があります。彼らは世界中に車を輸出しているので、いろいろなクルマを扱えるのが強み。資金面では太刀打ちできません」(埼玉県の中古車業者) 本誌は埼玉県戸田市に、中古車輸出業を支えるパキスタン人のキーマンがいると聞き、現地へと向かった。
73歳のビッグボス
JR戸田公園駅から20分ほど歩くと辿り着く3階建ての建物。もともとは製本工場だったというこの建物は現在、近隣のイスラム教徒が祈りを捧げるためのモスクに改修されている。 そこに足を踏み入れると、冒頭のように流暢な日本語が聞こえてきた。記者を歓迎してくれたのは、73歳のライース・スィディキさん。来日50年を迎え、在日パキスタン協会の会長を務めるこの人物こそ、「日本の中古車輸出業のビッグボス」だ。 「ビッグボス!? そんな大げさな肩書はやめてください。仲間は私のことを『ライース・バイ』と呼びます。バイはブラザーの意味です」 では、親しみを込めて「ライース・アニキ」と呼ばせていただきます。そう伝えると、ライースさんは笑いながら、在日パキスタン人と中古車の歴史を語り始めた。 「日本人は知らないと思いますが、日本から海外に中古車を輸出している業者の大半が、パキスタン人の業者なんです。 この国にいるパキスタン人は約2万人。そのうち8割以上が中古車ビジネスに関わっています。いまやパキスタン人がいなければ日本の中古車輸出業は成り立たないのですが、それを始めたのが私なんですよ」
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