西田敏行が声の主演を務めた『がんばれ!! タブチくん!!』主題歌を歌ったのは、あの有名バンドのヴォーカリスト！

　ドラマ『池中玄太80キロ』シリーズをはじめとするドラマや大ヒット映画『釣りバカ日誌』シリーズなど、数多くの作品で活躍した名優・西田敏行。残念ながら、10月17日に76歳でその生涯を終えられることとなりました。謹んでお悔やみ申し上げます。 　俳優としてのみならず、ドキュメンタリーやバラエティ、CMなどでも親しみがあり、強い存在感を発揮していましたが、声優としてもいくつかの作品に出演。その“声優”としての代表作が、1979年から80年にかけて上映されたアニメ映画『がんばれ!!タブチくん!!』シリーズで、西田はプロ野球の阪神タイガースや西武ライオンズで活躍した田淵幸一をモデルにした主人公「タブチくん」の声を演じました。 　79年の『がんばれ!! タブチくん!!』がヒットすると、翌80年に『がんばれ!! タブチくん!!第2弾 激闘ペナントレース』『がんばれ!! タブチくん!!初笑い第3弾 あゝツッパリ人生』と続編が公開される人気シリーズとなりました。当初は“寅さん”の渥美清を主人公・タブチくん役に起用する予定もあったそうですが、西田“タブチくん”が当たり、当時のプロ野球ファンを中心に大いに話題となりました。 　そのアニメ映画シリーズのオープニングを飾った主題歌「がんばれ!! タブチくん!!」を歌っていたのが、クレージー・パーティー。このクレージー・パーティーの正体は、“スタレビ”の愛称で知られるロック・バンド、STARDUST REVUE（スターダスト・レビュー）のヴォーカル / ギターを務める根本要です。 　映画第1作エンディング・テーマの「WAOH!」や第2作、第3作のエンディングを彩った「がんばれば愛」もクレージー・パーティー名義で歌唱し、「がんばれ!! タブチくん!!」では作曲を、「WAOH!」では作詞・作曲を根本要名義で担当しています。ちなみに、「がんばれば愛」は、大滝詠一が作曲とコーラスを務めています。 　根本は、第3作公開から約5ヵ月後の81年5月にスターダストレビューとしてアルバム『STARDUST REVUE』、シングル「シュガーはお年頃」でメジャー・デビュー。その後「夢伝説」や「Stay My Blue-君が恋しくて-」「Be My Lady」「夏のシルエット」などがヒットし、ビッグバンドへと躍進しました。 （写真は、アニメ映画『がんばれ!!タブチくん!!』シリーズをDVDボックス化した『がんばれ!!タブチくん!!トリプルヘッダーBOX』）