サッカー・インドネシアが急成長 東南アジア勢リーダーも間近 W杯最終予選で日本と対戦
サッカーW杯アジア最終予選で、日本と15日に対戦するインドネシア代表が近年、長足の成長を遂げている。もともと国内随一の人気競技で、旧宗主国のオランダなど外国出身選手を次々に帰化させて代表も強化。アジアで極東や中東の後塵を拝してきた東南アジア勢を引っ張る立場となりつつある。 原動力は欧州のクラブでプレーする帰化選手たちだ。森保監督は14日の会見で、「以前のインドネシアとは全く違うチーム構成になっている。ピッチ上の選手はほとんどがヨーロッパでプレーしていて厳しい戦いになる」と警戒感を隠さなかった。 結果も伴ってきた。W杯アジア最終予選でW杯常連のサウジアラビア、オーストラリアと引き分け、1~2月のアジア・カップでは初めて決勝トーナメントに駒を進めた。4~5月のパリ五輪アジア最終予選でも、韓国の10大会連続出場を阻止している。 競技は異なるものの、一定の条件を満たした海外出身選手が引っ張るラグビーの日本代表に似た雰囲気がある。2015年W杯での南アフリカ撃破や19年W杯のベスト8進出といった歴史的快挙は、海外出身選手の存在なしでは考えられなかっただろう。 オランダ領東インド時代の1938年W杯フランス大会に出場している。「次期W杯出場の可能性はある。インドネシアのサッカー界にとっては革命的」と話してくれたのは、14日に日本の会見を取材していた現地記者。世界最高峰の舞台に戻るチャンスは十分にある。(奥山次郎)