記録的大雨から10日…浸水地域で進む独自対策、専門家は“想定外”への備え訴え
愛媛大学 森特定教授: 「排水能力が最高状態であっても間に合わないというそれぐらいの量だったと理解した方がいい」 土木工学が専門でインフラに詳しい愛媛大学の森特定教授です。 今月2日の大雨で起こった浸水被害について… 森特定教授: 「下水道の設計が5年に1度とか10年に1度のレベルの雨に(対応できるよう)整備しようという整備目標がある。30年に一度以上のようなものになってくるとこれは必ず溢れてくる。そういう所でも」 10年に一度、1時間に40.5ミリの雨を基準に整備されている松山市の下水道。 しかし今回、1時間に78ミリという基準をはるかに超える記録的な大雨によって、浸水が起きたのではないかといいます。 森特定教授: 「(排水施設を)なんとか早く改修してほしいとお願いすることは重要だけど、それができるのを待つのではなく、自らが対策していくのが重要だと思いますね」
こちらは松山市内で浸水が想定されるエリアを表示した内水ハザードマップです。作成の基準は1時間に83.5ミリの雨。 2日の大雨では、マップに示されていない所でも浸水が起こりました。 さらに今回、土砂災害発生の危険度が高まった時に発表される土砂災害警戒情報も発表された松山市。 森特定教授は、土砂災害や浸水、洪水などの危険度をあらわす気象庁の「キキクル」を活用するなど自分から情報を集め、行動に移すことが重要だと言います。 「自分の所にリスクがあるのかどうかを知る事がまずは大事。気象の激甚化というのは言われ始めて10年になるしおさまることはなく、これから激化の方向をたどっていくことを考えると、自主防災、自分で守れるものは自分で守るのが大事になってくる」