「ずっと子供の時から食べていた」 懐かしの味『瓦煎餅・野球カステラ』 自分の店を持ちたい…40代で弟子入りした女性職人 「手焼きの味」を受け継ぎ開業
絵三子さんは、会社員の夫と共に、2人の子供を育てています。 【絵三子さんの娘】「ママ、お煎餅の匂いする」 【和田絵三子さん】「(煎餅の味は)どうですか?」 【絵三子さんの息子】「おいしい」 【絵三子さんの娘】「最高!ママ、はなまる」 【和田絵三子さん】「珍しい!そんな風に言ってくれるの。ありがとう」 絵三子さんはなぜ、煎餅職人を志したのでしょうか? 【和田絵三子さん】「母方の実家がお店をしていたので。私たちが学校から帰って『ただいま』って言う時に絶対に家族がいたので。私が結婚して子供産んで、働きに外に出ると、どうしても『ただいま』『おかえり』って言ってあげられないのが寂しいと、ずっと漠然と考えていて。これだったら親がしてくれたみたいに『おかえり』って言ってあげられるようなところに作ったら、帰ってきてくれる場所があるかなという思いで始めました」
■試行錯誤を重ね…いよいよ開店へ
開店に向けた準備を進めている中、煎餅の焼き色が気になった絵三子さん。 【和田絵三子さん】「ここらへん見て、色やっぱり白いなって。こんなのとか絶対、明らかに…」 煎餅を割ってみます。 【絵三子さんの姉 眞由美さん】「音が違うね」 【和田絵三子さん】「持った感じで湿気ているのが分かるから。中、真っ白やから」
慣れない火床を前に、火加減やタネ作りの試行錯誤を重ねます。 そこへやってきたのは、近所にある「菊水せんべい」の4代目、山本幸男さん(73歳)。 【和田絵三子さん】「火の調子はだいぶ良くなりました」 絵三子さんが焼いた煎餅を試食してもらいます。 【菊水せんべい 山本幸男さん】「うん、おいしい。香ばしいね。中まで火が入ってる」 Q.何年くらい焼いているんですか? 【菊水せんべい 山本幸男さん】「12歳から。中学校1年生から野球カステラ練習して」 Q.近所にお店ができると聞いた時はどう思いましたか? 【菊水せんべい 山本幸男さん】「うれしかった。うれしい。昔はここら煎餅屋だらけだった」