山形県知事選挙、自民党県連が初めて吉村美栄子知事を支援へ…対立候補検討から一転
山形県知事選(来年1月9日告示、26日投開票)に向けた対応を巡り、自民党山形県連は15日、支部長幹事長・選対合同会議を開き、独自候補を擁立せず、5選を目指す現職の吉村美栄子氏(73)を支援する方針を決定した。自民は前回選で対立候補を擁立していた。県連が組織として吉村氏支援を打ち出すのは初めて。 【写真】吉村知事と岸田前首相「ちょっと酸っぱく微妙な組み合わせ」
現時点で出馬を表明しているのは吉村氏のみで、無投票当選となる公算が大きい。2013、17年も無投票だった。
自民は今年に入り、遠藤利明県連会長(衆院議員)を中心に擁立作業を本格化させ、複数人に出馬を打診したが、擁立には至らなかった。一方、吉村氏は出馬表明後、県連を訪問。7月の記録的大雨への対応などを念頭に、遠藤氏らへ支援を求めていた。
会議は山形市の県連で開かれ、県議や各支部長らが出席。県選出の3衆院議員のうち、鈴木憲和復興副大臣は欠席した。
終了後に記者会見した遠藤氏によると、会議では「独自候補擁立」や「自主投票」を主張する意見が出たものの、吉村氏を支援すべきだとの意見が大勢を占め、了承されたという。
候補擁立を断念した経緯について、遠藤氏は、政治とカネの問題を発端にした自民への逆風を背景に「立候補したいという人が残念ながら出てこなかった」とした。その上で「国政と県政、市町村が協力していかないと、思うように県の発展ができない」と、吉村氏支援の意義を強調した。
庄内地域5首長、吉村氏支援表明
庄内地域2市3町の首長が15日、5選を目指し知事選への立候補を表明している吉村知事に対し、「必勝」のため書きを手渡し、支援を表明した。
5首長のうち、鶴岡市の皆川治市長、三川町の阿部誠町長、遊佐町の松永裕美町長の3人が、山形市内の事務所で吉村氏と会い、連名のため書きを手渡した。
皆川市長は「昨年の酷暑、今年の豪雨で吉村知事には(庄内地域が)お世話になった。ぜひ5期目も一緒にやってほしいという5首長の思いだ」と述べた。受け取った吉村氏は「千人力、万人力の激励を頂戴した」と述べた。