【注目チーム】オコン&ガスリーのオールフランス体制で2季目…中団争いからトップチームへの返り咲きはあるのか|アルピーヌ|F1
2021年にルノーからアルピーヌに名称が変更。2024年はオコン&ガスリー体制で2季目となる。
歴史
アルピーヌの前身、ルノーはこれまで何度もF1への参入と撤退を繰り返している。初参入となった1977年の際は、当時は画期的だったターボエンジンを導入し、のちのワールドチャンピオンであるアラン・プロストを擁して好成績を残したが、車体開発の遅れ、プロストの移籍によって競争力を失い、1985年に一時撤退を余儀なくされる。 それから4年後の1989年には、エンジンサプライヤーとして再びF1界に復帰し、ウィリアムズ、リジェ、ベネトンなどのチームにエンジンを供給。復帰当時はホンダエンジン全盛の時代だったが、1992年にはウィリアムズがコンストラクターズタイトルを獲得すると、1997年まで6シーズン連続でルノーのパワーユニット搭載チームがコンストラクターズタイトルに輝く黄金期を迎えた。しかし絶頂期のさなか、会社全体が経営不振に陥ったことで、1997年に2度目の撤退を発表することになる。 状況が変化した2001年、ルノーはベネトンを買収し、ワークスチームとしてF1に復帰。2005年にはフェルナンド・アロンソが、当時5連覇中のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)を破り、悲願のコンストラクターズタイトルとドライバーズタイトル獲得を達成した。 翌年もダブルタイトルを連覇し、強豪チームとして一目置かれる存在となったが、2008年のシンガポールGPでの「クラッシュゲート」が発覚。スポンサーの離脱など厳しい状況に置かれ、2010年にチームを売却して、ワークスチームとして2度目の挑戦を終えた。
再びワークスチームとして参戦へ
チーム売却後もエンジンサプライヤーとしてF1に関わり続けたルノーは、供給先であるレッドブルのダブルタイトル4連覇(2010~2013)を後押しし、自動車メーカーとしての存在感を発揮し続けた。 そして2016年、ルノーのワークスチームが前身となるロータスチームを再買収する形で3度目となるワークス参戦を表明。2020シーズン限りでルノーの屋号から、フランス伝統のブランドであるアルピーヌへと名称を変えることとなった。 ルノーとしての最終年となる2020シーズン、マクラーレン、レーシング・ポイントとともにコンストラクターズ3位を争う展開となった。すでにシーズン終了後のルノー離脱確定のリカルドが気を吐き、2度表彰台に立った。エミリア・ロマーニャGPの表彰式では、優勝したルイス・ハミルトンとともにシューイで祝福するという一幕も。 また、リカルドに比べて上位進出回数の少なかったオコンも波乱含みの第16戦サクヒールGP終盤には2位に浮上し、初の表彰台を経験している。 コンストラクターズ争いとしては、第12戦のエミリア・ロマーニャGP終了時点で一時的に年間3位まで浮上したものの、終盤戦はマクラーレンとレーシング・ポイントがし烈なデッドヒートを繰り広げ、ルノーは結果としてコンストラクターズ5位でシーズンを終えた。