2023年から2024年への年末年始はA24作品が目白押し！

『ムーンライト』(16)と『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)でアカデミー賞作品賞に輝き、また『ミッドサマー』(21)などホラー・スリラージャンルでも野心的な作品を送りだすなど、近年急成長を続ける気鋭スタジオ「A24」。いまや全世界の映画ファンから熱烈な支持を集める同スタジオの作品が、この年末年始に相次いで日本で劇場公開を迎える。 【写真を見る】A24といえばやはりホラー！双子YouTuberがメガホンをとった『TALK TO ME／トーク・トゥ・ミー』とは 2012年に設立されたA24は、ニューヨークを拠点に自社での映画、テレビ番組の製作はもちろん、世界各国の優れた作品へ出資、配給を行なうインディペンデント系のスタジオ。ソフィア・コッポラやドゥニ・ヴィルヌーヴ、ヨルゴス・ランティモスといった人気監督の作品に限らず、まだ世に出ていない若手監督たちの発掘にも積極的で、アリ・アスターやジョーダン・ピール、ダニエルズなど毎年多くの新たな才能がA24のもとで劇的な飛躍を遂げている。 ■映画ファン待望の作品も！日本未公開の11作品が一挙に上映 12月22日(金)から全国4都市5劇場で特集上映される「A24の知られざる映画たち presented by U-NEXT」では、ヒューマンドラマやコメディ、ミステリー、ドキュメンタリーなど多岐にわたるジャンルの11作品が一挙に日本初上映される。 “インディーズ映画の至宝”と称されるケリー・ライカート監督の最新作『ショーイング・アップ』をはじめ、巨匠マーティン・スコセッシが製作総指揮を務めたジョアンナ・ホッグ監督の『エターナル・ドーター』、バリー・ジェンキンスがプロデューサーを務めた『オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルト』、サフディー兄弟プロデュースの『ファニー・ページ』など、映画ファン注目の新作タイトルが目白押し。 ほかにも、海外での公開時に注目を集めながら日本で劇場公開されずにいた作品も続々上陸。『ミナリ』(21)でアカデミー賞候補になったスティーヴン・ユァンやリチャード・ジェンキンスら豪華スター共演の『ザ・ヒューマンズ』に、『トップガン マーヴェリック』(22)でカムバックを果たした名優ヴァル・キルマーのドキュメンタリー『ヴァル・キルマー／映画に人生を捧げた男』などなど。 また、この特集を配給する動画配信サービス「U-NEXT」では、スタジオの代表作から2023年に公開されたばかりの新作も含めたA24作品を60本以上配信中。この機会に見逃していた作品をチェックしてみてはいかがだろうか。 ■双子YouTuberの斬新なホラーや、人気俳優の監督デビュー作も劇場公開 さらに同日12月22日からは、オーストラリアの双子YouTuberダニー＆マイケル・フィリッポウ監督が手掛け、サンダンス映画祭で争奪戦の末にA24が北米配給権を獲得。2023年のサマーシーズンにA24ホラー映画歴代1位の大ヒットを記録した『TALK TO ME／トーク・トゥ・ミー』(12月22日公開)が待望の日本公開を果たす。 友人の誘いから興味本位で“憑依チャレンジ”をやってみた17歳の主人公が、ルールを破ったがために次々と恐ろしい現象に見舞われていく様を描く同作。先入観を覆す展開と生々しいまでの若者たちの描写が話題を集めており、すでにA24製作で続編も決定。A24が見出した新たな才能をいち早く目撃できるチャンスだ。 そして年明けからは、『ソーシャル・ネットワーク』(10)などで知られる俳優のジェシー・アイゼンバーグが長編監督デビューを飾る『僕らの世界が交わるまで』(2024年1月19日公開)も公開。名女優ジュリアン・ムーア演じるDVシェルターを運営する母親エヴリンと、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のフィン・ウォルフハードが演じる高校生、ジギーの不器用な親子関係を描いたハートフルなドラマとなっている。 2023年の映画納めと2024年の映画初めに、ジャンルを問わず映画界を席巻するA24の作品をたっぷりと楽しもう！ ※記事初出時、『ゲット・アウト』をA24作品として記載しておりましたが、誤りであったことから、当該部分を修正させていただきました。訂正してお詫びいたします。 文/久保田 和馬