貯金ゼロですが「アルファード」が欲しいです。フルローンでの購入は無謀でしょうか？「年収500万円」であれば大丈夫ですか？

都市部を中心にレンタカーやカーシェアなどのサービスが充実し、マイカーを持っていなくても生活に困らないケースは少なくありません。その一方で、公共交通機関が少ない地域に住んでいたり、子育てが始まって荷物が増えたりすると「やっぱり自分の車を持ちたい」と考える人もいるのではないでしょうか。 本記事では、年収500万円で家賃11万円のマンションに住んでいる人が、人気車種の1つでもあるトヨタのアルファードをフルローンで買うのは無謀なのか、いくら稼ぐと手が届くのか解説します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要？ 返済額を試算してみた！

アルファードを新車で買うと600万円以上？

アルファードは広くて快適な空間を備えて装備も充実しており、子育て世帯をはじめ、若者から中高年、会社員、経営者など幅広い層に人気な車種の1つです。ミニバンの王者とも呼ばれることもあり、ミドルモデルに加えて「おもてなしを磨き上げたエグゼクティブモデル」も用意されています。 例えば、ミドルクラスの「Z（ガソリン車 2WD）」の本体価格は540万円で、税金や諸費用を含めた初期費用はオプションをつけない場合でも約573万円となります。同じ2WDのZモデルでハイブリッド車になると、本体は620万円、初期費用はオプションなしで約630万円かかります。 「Executive Lounge（ハイブリッド車 E-Four）」になると、オプションの内容や組み合わせ次第で900万円近くになることもあり、一般的には「高級車の部類に入る」といえるでしょう。

フルローンを組んだら毎月いくら支払う必要がある？

今回は、現時点で本体価格が最も安いミドルクラスの「Z（ガソリン車 2WD）」を購入し、初期費用が600万円かかると仮定します。マイカーローン会社は三菱UFJ銀行の「ネットDEマイカーローン」を利用して以下の内容で試算してみましょう。 ●借入金額：600万円 ●ボーナス返済分：なし ●元金据置期間：なし ●借入期間：10年 ●利率：年1.5％ 毎月の返済額は5万3874円（年間64万6488円）で、総額では約646万円の支払いが発生します。もちろんローン会社の審査に通過する必要がありますが、本体をフルローンで購入すると毎月5万円程度の固定費が発生することが分かります。 車を所有すると本体とは別で駐車場代や定期的なメンテナンス代、自動車保険や税金などの維持費を支払わなければなりません。ソニー損保が公表している2023年の全国カーライフ実態調査によると、ミニバンの1ヶ月あたりの維持費平均額は1万5600円です。平均と同額の維持費がかかる場合、ローン返済額と合わせると毎月約7万円の支払いが必要となります。