損保業界改革へ金融庁が規制強化 BM問題踏まえ、もたれ合い防止
金融庁は5日、金融審議会の作業部会を開き、損害保険業界の改革に向けた報告書案を示した。中古車販売大手の旧ビッグモーター(BM)による保険金の不正請求問題などを踏まえ、損保各社と代理店とのもたれ合いを防止する規制強化が柱となる。年内にも報告書を正式に取りまとめ、保険業法や監督指針の改正を通じて業界改革を具体化させる。 BM問題では、実際に保険を販売する代理店との関係維持を優先するあまり、損保各社による指導が不十分だった。報告書案では、損保の営業部門と保険金支払い部門を適切に分離させ、社内でけん制機能が働くよう提言。大規模な代理店には、法令順守の責任者の配置を義務付けた。