川崎の新ストライカー・エリソンがリーグ開幕戦でも躍動。チームの敗戦に涙し、失点を悔しがり、ゴールに歓喜する愛される人間性でも話題
湘南戦では決勝弾をマーク
[J1第1節]湘南 1-2 川崎/2月24日/レモンガススタジアム平塚 ショッキングな敗戦でACLを後にしてから4日、川崎が苦しみながらもリーグ開幕戦をモノにした。 【PHOTO】華やかなダンスパフォ! Jクラブチアが国立に大集合!(Part1) アウェーの湘南戦で先制されたチームを救ったのは、スーパーミドルを叩き込んだ新キャプテンの脇坂泰斗であり、相手GKからボールを奪って逆転弾を決めたFWエリソンである。 今季加入のブラジル人新ストライカーは、これで欠場した富士フイルムスーパーカップを除いて3戦連発。出場3試合で3ゴールと素晴らしい滑り出しを見せているのだ。 キャンプの時からよく聞かれた“元ブラジル代表FWフッキの再来”という触れ込みは正しく、自慢のフィジカルを生かして前線で起点になり、力強い突破やインパクト抜群の左足を披露。相手の脅威となり、さらに結果までしっかり残しているのである。 元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンが2023年限りで退団した川崎にとっては非常に頼りになる新助っ人と言えるだろう。 【動画】エリソンの逆転弾 何より人間性も素晴らしい。 ACLのラウンド16の第2戦、ホームでの山東泰山戦で自らゴールを奪うもチームは2-4で敗れ、悲願の大会制覇を逃すと、涙を流し、湘南戦で失点した場面では誰よりも悔しがり、周囲を叱咤激励。 湘南戦では後半に一時、同点に追いつかれたが、VAR判定で取り消しとなると、誰よりも喜びを爆発させた。 キャンプではこんなシーンもあったという。 沖縄にしては珍しい寒風が吹いていた練習試合でのこと、先発したエリソンは、ベンチに下がった後、コンディションを顧慮して先に引き上げて良いと言われても「味方がどんなプレーをするのか見ていたい」と、ベンチで戦況を見守り続けた。 ピッチでは熱く戦い、ゴールを狙い続けるストライカーは、チームのことを第一に考え、周囲とのコミュニケーションも実に誠実である。 24歳のブラジル人FWの人気は、ピッチ内外でこれからさらに上がりそうな気配が漂う。 取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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