『美味しんぼ』海原雄山を迫力のフィギュア化! 絵柄の違いも再現
国民的人気の料理・グルメ漫画作品『美味しんぼ』に登場する希代の美食家・海原雄山の至高のフィギュアがサイクロンジョーからリリースされる。「初登場Ver.」「冷やし中華Ver.」「和解Ver.」の3種で、それぞれ執筆時期による絵柄の違いを再現。また一般的にイメージされる雄山の顔つき・表情の交換用頭部も付属する。 【関連画像】「美味しんぼ 海原雄山 フィギュア」いろんな角度で見る(画像20点) 『美味しんぼ』(おいしんぼ)は、原作:雁屋哲・作画:花咲アキラによる日本の料理・グルメ漫画作品。『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で1983年20号から連載され2020年10月時点で累計発行部数は1億3500万部を突破している。 『東西新聞』文化部記者の山岡士郎と栗田ゆう子を主人公とし、「究極のメニュー」作りを通して様々な人々が抱える悩みを、食を通して解決させるストーリーである。それまでの料理漫画には見られなかったリアリティあふれる描写が好評を博し、テレビアニメ、テレビドラマ、映画など様々なメディア展開が行われ、グルメ漫画や日本のグルメブームの活性化に寄与した。 海原雄山は『美味しんぼ』主人公・山岡士郎の父。初登場は1巻「油の音」。陶芸を中心に書道・絵画・文筆にも秀でた大芸術家。「食」もまた芸術と考える希代の美食家であり、それが嵩じて会員制料亭「美食倶楽部」を主宰している。 妥協のない厳しく激しい性格。息子である山岡士郎との確執が全編を貫くストーリーとなっており、存在感が非常に大きいキャラクターである。 物語中盤以降、「究極のメニュー」に対抗する帝都新聞の「至高のメニュー」に参加し、数多くの料理対決を繰り広げた。 雄山は登場当初、極めて冷酷・尊大な人物として描かれていた。 吸い物が気に入らないと椀を投げる、お膳をひっくり返したりする他、士郎へのあてこすりとして大原社主を美食倶楽部から追放する、公衆の面前で士郎ら東西新聞の面々を「食い物の味も分からぬ豚や猿」呼ばわりしたり、レストランの開店パーティーにわさび醤油を持ち込んでフランス料理を貶めたりするなど、傲岸不遜かつ傍若無人なキャラクターだったが、5巻「もてなしの心」で「心」こそ最も大事なものと言い出してからは「気難しいが筋が通った人格者」として描かれるようになった。 士郎も父親譲りの頑固な性格で、和解が成り難かったと語られるようになった。士郎とゆう子が結婚してからは、士郎を鍛え見守る父親としての一面も見せ始め、孫に対しては頭によじ登られても苦笑いし、誕生祝いとして自作の茶碗を贈り、3人の孫たちには塗りの弁当箱を贈っている。 今回の「美味しんぼ 海原雄山 フィギュア」のテーマは雄山の歴史を紐解く各シーンの再現。発売アイテムは「初登場Ver.」「冷やし中華Ver.」「和解Ver.」。 単純なパーツ替えではなく、それぞれのボディは別個の造形になっており、ポーズも異なる。 また頭部・顔面の造形は各エピソード執筆時期の画風を再現した物になっており、傲岸不遜に睨みつける表情や怒鳴り顔など、雄山らしい表情がセレクトされている。 各バージョンに専用の交換用頭部が付属しており、こちらは中期の画風をベースにしたものになっている。いわば「一般的にイメージされる雄山の顔」というところだろうか。 『美味しんぼ』は30年以上の長期にわたり連載された作品である。そして長期連載の漫画作品では、作者の画力向上、描き慣れ、キャラ内面の変化の反映などでキャラの顔つきが変化することは珍しくない。 そういったキャラをフィギュア化する際、人口に膾炙していたり、アニメ化のベースになることが多い後期版を元にすることが多く、初期版派商品名で注釈されることも少なくない。 今回の「美味しんぼ 海原雄山 フィギュア」では、大胆にも3体同時リリースすることで、その絵柄の違い&キャラの内面の違いこそをテーマにしている。非常に意欲的な試みと言えるだろう。 素材は扱いやすいPVC。ノンスケールで各全高約19センチとやや大きめ、存在感満点のサイズだ。 日本漫画における「敵側に回った実の父親」の代表格であり、『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーに匹敵する「作品を象徴する悪役」でもある海原雄山。ファンの方はぜひチェックしていただきたい。 (C)雁屋哲・花咲アキラ/小学館
アニメージュプラス 編集部