９月にリニューアルした３代目おやつパンダ（下の箱）と２代目（上の箱）。その違いが分かるだろうか＝山形市

　キャラクターをリニューアルしたのに、見た目が変わらない…　食品製造のヤガイ（山形市）が主力商品のサラミ類「おやつカルパス」のキャラクター「おやつパンダ」をリニューアルしたのに合わせ、パンダ3代の微妙な変化を見分けるゲームを作り、自社サイトで無料提供している。難度は高いが、県民に長く愛され、なじみ深い商品、キャラクターだけに、カルパスを食べながら遊ぶのがお勧めという。 　おやつカルパスは2002年に発売され、幅広い世代の人気を得て需要が年々増加している。初代のおやつパンダも同年に誕生。1度目のリニューアル時期は不明だが、2代目は輪郭線の太さが特徴だ。そして今年9月、創立50周年に合わせ2度目のリニューアルを行い、3代目が登場した。 　若手社員数人がリニューアルプロジェクトを担い、斬新な発想でアイデアを出し合った。リニューアルに際して「2代目より柔らかく、現代的なイメージに」という思いは共有したが、ファンを悲しませないよう「本来の良さを残す」とのコンセプトを忠実に守った結果、見た目にはほぼ変化がなく、初代とはうり二つになってしまった。

３代目おやつパンダへのリニューアルに合わせて作ったゲーム「おやつパンダパニック」（ヤガイ提供）

　よく見ると輪郭線や頬の赤丸に違いはあるが、瞬時に見分けるのは難しい。変化を知ってもらうため、そのデメリットを逆手に取ったゲームを作った。 　それが「おやつパンダパニック」で、おやつカルパス専用サイトからアクセスできる。流れてくるパンダに合わせ、「初代」「2代目」「新」のボタンを押して仕分ける。3回失敗すると終了で、成功回数に応じて「見習いパンダ級」から「神パンダ級」までの称号を得られる。 　ただ、素朴な見た目や操作の単純さとは裏腹に、パンダの流れるスピードが思いのほか速い。そのスピードも徐々に上がるため、神パンダ級に達するのは文字通り「神業」だ。企画開発課の冨士本りかさん（22）は「見た目はそんなに変わらなくても、変化を理解してほしくて微差を楽しむゲームを作った」と話す。 　スコア画面をＳＮＳ（交流サイト）のＸに投稿すると、カルパスのセットが30人に当たるキャンペーンを展開中だ。締め切りは今月18日。