FW山下ハルがV弾!東山が神戸弘陵を下し4強進出
2月18日(日)、第76回近畿高等学校サッカー選手権大会の準々決勝が、上富田スポーツセンターで行われた。 【フォトギャラリー】神戸弘陵 vs 東山 第1試合では、神戸弘陵(兵庫県3位)と東山(京都府1位)が対戦。神戸弘陵は、前日の1回戦で金光大阪(大阪府第1代表)と対戦し、0-0のスコアレスドロー。PK戦では4-2で勝利し、準々決勝へと駒を進めてきた。対する東山は、生駒(奈良県2位)を2-0のクリーンシートで下し、勝ち進んできている。 試合は、開始早々の5分に東山が動かす。MF辻綸太郎のクロスを受けたFW吉田航太朗が冷静にシュートし、先制。追う神戸弘陵も、9分にFKのチャンスを得た。これをDF阪上聖恩が直接枠内に収め、同点に追いつく。試合は1-1で拮抗したまま、折り返した。 先に追加点を奪ったのは、東山。後半立ち上がり早々の36分、ハーフタイムより交代出場したFW山下ハルが右足を振り抜き、ネットを揺らす。神戸弘陵はセットプレーも含め、相手陣内でチャンスを作り、終盤には右サイドを駆け上がった阪上がクロスを出し、FW大垣颯楽がダイレクトで足を合わせる決定的なシーンもあったが、相手GKに阻まれてスコアは動かせず。東山が2-1で勝利した。 目線を4月以降に置き、選手起用を「いろいろと試しながら」成長の機会として今大会に臨んでいた両チーム。勝敗はあれど、そこから得られるものもある。 「力のある相手と対戦し、どこが自分たちのウイークポイントか、何を改善しなければならないかがはっきりした」と話した神戸弘陵の谷純一監督。この準々決勝においては、「試合内容は悪くなかったけれど、前半と後半の立ち上がりに簡単に失点してしまった。立ち上がりに最終ラインの判断をしっかりさせることと、作れていたチャンスを確実に決め切るだけの精度を高める」ことが具体的な課題として得られたという。昨年昇格を勝ち取ったプリンスリーグ関西1部での戦いに向け、「春休みをうまく使い、個人のレベルとチームとしてのレベルを高めていきたい」と語っている。 勝利した東山は、「前日の1回戦で立ち上がりが良くなかったので、立ち上がりからしっかり準備してやりたいことをやれるようにしようと臨んでいたが、前半と後半の立ち上がりだけが良い試合になってしまった」と振り返った福重良一監督。試合内容には課題が残ったようだが、準決勝へと駒を進めたことで、準決勝と決勝または3位決定戦に臨むことができる。選手たちの成長につながる機会をあと2度「経験できることは大きい」と話し、今回は優勝することだけを目的にするのではなく、「インターハイや選手権につながる」選手たちが経験を積む場として残り2試合に臨むとした。 東山が臨む準決勝は、2月23日(金・祝)に紀三井寺公園陸上競技場で10:30キックオフ。準々決勝で東海大仰星(大阪第3代表)を2-0で下した草津東(滋賀県2位)と対戦する。 (文・写真=前田カオリ)