大の里凱旋、熱気 大相撲金沢場所
大相撲金沢場所(北國新聞社主催)は6日、金沢市総合体育館で行われ、新大関大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)ら人気力士たちの熱闘に満員御礼の会場は熱気に包まれた。秋場所を制した大の里への歓声はひときわ大きく、行く先々にファンが殺到。横綱級の人気に本人は「うれしい」と笑みを浮かべ、昇進後初となる凱旋の土俵をかみしめた。 会場には4650人が詰め掛け、大の里に向けて「新大関頑張れ」「感動をありがとう」と声が飛んだ。土俵では本割で関脇阿炎をつり出し、番外取組で大関琴桜を寄り切りで破り、喝采を浴びた。 金沢場所には大の里や遠藤(金沢学院大附高OB、穴水町出身、追手風部屋)、輝(金沢市西南部中OB、七尾市出身、高田川部屋)、炎鵬(金沢学院大OB、金沢市出身、伊勢ケ浜部屋)の郷土力士を含む104人が参加した。遠藤と輝は髪結いを披露。横綱の綱締めなど地方巡業ならではの催しもあった。 ●「新大関」4勝3敗 理事長「もっと稽古」 「新大関、大の里」。場内アナウンスが流れると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、応援タオルが波打った。公開稽古で大の里は、同じ大関の2人と対戦。琴桜に1勝1敗、豊昇龍に3勝2敗とした。視察に訪れた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は馬力を評価した上で「もっとぶつかり稽古をしなきゃだめだ」と注文を付けた。 稽古を終えた大の里は、地元ファンの握手攻めにあい、花道からはサインを求める手が次々と伸びた。「能登から来たよ」と声を掛ける来場者もおり、大の里は「力にして次も頑張りたい」と語った。