巨人ドラ3・佐々木俊輔、阿部監督の助言生かし2番でプロ初猛打賞 1番・丸と勝利の立役者「流れに乗れた」
◆JERA セ・リーグ DeNA2―6巨人(28日・横浜) 荒々しく壁を打ち破った。佐々木がチームに14試合ぶりの4点目をもたらした。丸が右中間へ勝ち越しの適時二塁打を放ち、3―2と1点リードで迎えた6回2死二塁。1ボールから上茶谷の真ん中低め直球を思いきり振り抜く。快音を残した打球は左中間フェンス直撃の適時二塁打になった。13試合連続3得点以下と苦しんできた巨人打線にとって待望の追加点。「チャンスで回ってきて丸さんの流れに続けて良かったです」。東洋大の先輩から放った貴重な一打に頬を緩めた。 【動画】佐々木俊輔&萩尾匡也が並んでティー打撃 指揮官の一言で頭が整理できた。2試合ぶりに2番でスタメン起用されたが、2打席目まで変化球で遊ゴロと空振り三振。ベンチへ戻ると、阿部監督から「真っすぐだけの考えでいき過ぎているぞ」と声をかけられた。「一声頂けて冷静になることができた」。4回2死二塁の3打席目には直球を捉えて右翼線への適時三塁打を放ち、プロ初の三塁打をマーク。8回2死ではスライダーを左前に流し打ち、プロ初の猛打賞とした。「丸さんの流れに乗れたかな」と新1、2番コンビで計6安打5打点。勝利の立役者となった。 悔しい日々を乗り越え、原点に立ち返った。オープン戦打率4割と結果を残して開幕スタメンを勝ち取ったが、開幕後は苦しみベンチスタートの日々を経験。そんな時、担当スカウトだった実松1軍バッテリーコーチの言葉を思い出した。「お前の良さは野性的にいくところだぞ」。結果を求めるあまり、考え過ぎていたことに気がついた。「経験も多くないので、考えてもなかなか答えは見つからない。思いきりやるだけだな」。迷いが消え、上昇気流に乗りつつある。 外野の激しい争いは続く中、「自分は結果を出し続けるしかないと思います」と前だけを見る。息を吹き返したルーキーが、野性味を前面に出して戦っていく。(宮内 孝太)
報知新聞社