「ディディ」ことショーン・コムズ（ロイター）

　米人気ラッパーのディディとして知られる大物音楽プロデューサーのショーン・コムズ（54）が16日、逮捕された。米メディア「ページ・シックス」が報じた。 　コムズ容疑者は、性的人身売買の捜査が続く中、月曜日にニューヨーク市のホテルで連邦法違反の容疑で逮捕された。 　不名誉なラッパーは、大陪審の非公開起訴状に関連して、国土安全保障省の捜査局によってパークハイアットニューヨークで拘留された。 　情報筋は「ヒップホップ界の大物は全面的に協力しており、起訴を予想して自らニューヨークに来た」と語った。 　容疑は現在不明。コムズ容疑者は17日にマンハッタンの連邦裁判所で起訴される予定だ。 　コムズ氏の弁護士マーク・アニフィロ氏は「われわれは、米連邦検事局がコムズ氏に対して不当な訴追を行っていると信じる決定に失望している。ショーン・ディディ・コムズは、音楽界のアイコンであり、自力で成功した起業家であり、家族思いの男であり、過去30年間、帝国を築き、子供たちを愛し、黒人コミュニティーの向上に努めてきた実績のある慈善家です。彼は不完全な人間だが、犯罪者ではない。名誉のために言っておくと、コムズ氏はこの捜査に全面的に協力しており、容疑を予想して先週自発的にニューヨークに移住した」と声明を出した。 　アグニフィロ氏はさらに「すべての事実が明らかになるまで、どうか判断を保留してください。無実の男の行為であり、彼は法廷で自分の名誉を回復することを望んでいます」と述べた。 　コムズ容疑者は、2023年11月に元恋人の歌手キャシーことカサンドラ・ベンチュラ（38）がレイプと身体的虐待で訴えて以来、性的違法行為の疑惑の最前線に立っている。 　ベンチュラは10年間の関係の中で、コムズ容疑者が日常的に彼女を虐待し、男性売春婦との性行為を強要するなど、虐待していたと主張している。2018年に正式に別れる前にコムズ容疑者にレイプされたとも主張している。 　コムズ容疑者は容疑を否定していた。しかし、2016年3月にホテルでベンチュラを身体的に虐待する様子を捉えた監視カメラの映像が5月に公開された。 　コムズ容疑者はその数日後、インスタグラムで共有した動画でこの暴力行為について言及した。 「あのビデオでの私の行動は許しがたい。私はあのビデオでの自分の行動に全責任を負います。うんざりしています。私は専門家の助けを求め、セラピーとリハビリに通い始め、神の慈悲と恩寵を祈らなければなりませんでした」 　さらに1991年にシラキュース大学の学生だった時にコムズ容疑者に薬物を投与されたと主張する女性を含む他の被害者とされる数人が名乗り出た。 　3月、国土安全保障省は性的人身売買の捜査に関連して、ロサンゼルスとマイアミにあるコムズの自宅を捜索していた。