【奥能登豪雨】被災後1か月…現地から託された伝統の「輪島塗」チャリティー譲渡会で復旧支援(静岡・磐田市)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
14人の死者を出した奥能登豪雨から21日で1か月。静岡・磐田市ではチャリティーイベントが開かれ、支援を呼びかけました。 22日、磐田市内で開かれたチャリティーイベントの会場に並んでいたのは、石川・輪島市の漆器「輪島塗」。これは、能登半島地震・奥能登豪雨の被災者から託されたもので、来場者に漆器を譲渡する代わりに義援金を寄付してもらい、石川県の支援につなげていきます。 (購入した人) 「色が、お祝い事で使われていたのかな。赤い色ですものね。120年前ぐらいって聞きました」「心を込めて(募金を)入れさせていただきました」 この輪島塗には特別な思いが詰まっています。 能登半島では、元日に最大震度7の揺れを観測。家屋の倒壊や火災など甚大な被害がありました。その復旧のさなか、追い討ちをかけるように、9月21日に奥能登豪雨が発生。石川県内で14人が亡くなり、現在も434人が避難所生活を余儀なくされています。 この譲渡会を開いたメンバーの1人、静岡市葵区に住む中村道代さんは、1月の能登半島地震以降、毎月、現地に入り、がれき撤去などのボランティアを続けてきました。 (中村 道代さん) 「起きたことを受けて入れて、今の暮らしを続けて見通しが経ったなという時期に、9月21日の豪雨が来た。ようやくそういう気持ちになれたのにまた、という」 ボランティア活動を通じて奥能登の惨状を目の当たりにした中村さんは、心を痛めていました。 (中村 道代さん) 「今回の輪島の豪雨に関しては、ちょっと事情が違って、なかなか笑顔が出ない」「これはつらいなと。本当に心折れたという方が多くて。日常に戻るのにも大変だなと」 中村さんは、現地で活動を行う中で、被災者から引き取った輪島塗の譲渡会を開いて義援金を募る活動をしている団体に出会い、2024年の5月ごろからチラシを置き、輪島塗を譲り受けてきました。県内での譲渡会は今回が初めての試みです。 (中村 道代さん) 「静岡の方が手にしていただいて、それを見て、輪島のこと、奥能登のことを…震災があったことを思い出してきただいて…」 中村さんたちは、奥能登の伝統の技を通じて思いをはせるとともに、広く復旧支援を呼びかけています。