「ヤギがやって来た!」減少する学校での動物飼育「命の大切さを学んでほしい」飼育を始めた小学校
KKT熊本県民テレビ
教育効果が期待される一方、動物の世話にかかる学校の負担が大きいことなどから、熊本市内では動物を飼育する小学校が減少しています。そんな中、ヤギの飼育を始めた小学校があります。その現場を取材しました。
11月5日、熊本市東区の託麻南小学校に、ヤギの親子がやって来ました。お母さんのトモ(4)と双子の子どものアナ(1)、エルサ(1)。来年3月までの期間限定でヤギを飼育している農家から借り、お世話をすることになりました。
■男子児童(1年生) 「なんかワクワクとか、ドキドキとか」 ■女子児童(1年生) 「仲良くなって、ヤギさんに優しくできる人になりたい」
子どもたちとヤギとの生活が始まりました。しかし、さっそく…。 ■男子児童 「1匹いなくなってます!」 ■先生 「本当に?」 ■男子児童 「どこかわからん」 ■先生 「1、2、だろ?あともう1匹は?…いるいるいる!寒かったのかな?あ~、びっくりした~!」 ■いなくなったヤギ 「メェ~!」
平日の朝と昼のお世話は、主に1年生が担当します。エサやりや小屋の掃除は、児童が当番で行います。初めてヤギの小屋を掃除しました。大きなフンのかたまりを見つけました。 ■男子児童(1年生) 「え?え?え?何これ?」 ■男子児童(1年生) 「ふしぎ」 ■先生 「ふしぎね」 ヤギにエサを与える時も。 ■男子児童(1年生) 「めっちゃ早い、食べる」 ■男子児童(1年生) 「先生、見てていい?」 ■先生 「いいよ」
ほとんど見られなくなった学校での動物飼育
動物の飼育は、生き物への親しみや命の尊さを五感で学べる場とされていますが、実は、こうした“学びの場”は熊本市内ではほとんど見られなくなっています。
熊本市教育委員会によりますと、市内の公立小学校95校のうち、ウサギを飼育しているのは4校、ニワトリはわずか2校に減少。背景にあったのは、長期間の休暇をはじめとした休日のお世話を行う“学校の負担”などでした。
託麻南小学校も例外ではありません。かつてウサギなどを飼育していましたが、8年ほど前を最後に飼育小屋は使われなくなりました。一方で学校は、再び動物の飼育ができないか検討を進めていました。