釧路沖深海で新種の虫 アイスクリームコーン・ワーム、横浜国立大など発表
横浜国立大学の西栄二郎教授らのグループが、釧路沖の深海からアイスクリームコーン・ワーム(多毛類ウミイサゴムシ科)の新種を発見したと発表した。和名は北海道にちなみ「エゾウミイサゴムシ」と付けた。2月28日付の学術誌「PlanktonandBenthosResearch」に掲載された。 ウミイサゴムシは、ミミズやゴカイの仲間で、砂粒を固めて独特な形状の巣(棲管)を作ることから、アイスクリームコーン・ワームなどと呼ばれる。標本の大きさは体長約25~40㍉。 標本は1997年10月、釧路沖で海洋調査船「かいよう」から水深1160㍍の砂泥底に深海曳航調査システム「ディープ・トウ」を下ろし、海面をひっかいて採集した。その後、標本は長い間保管されていたが、2年前から西教授らが検討を行い、論文にまとめた。 西教授は「日本の深海底における生物多様性の解明につながる重要な発見」としている。
釧路新聞