IEA、今年の石油需要見通し下方修正 OECDの消費振るわず
Noah Browning [ロンドン 12日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は12日公表した月報で、今年の石油需要の伸びの予測を下方修正した。経済協力開発機構(OECD)諸国の消費量が予想を下回り、製造業の活動も低迷していることを理由に挙げた。 2024年の需要の伸びは日量120万バレルと、13万バレル引き下げた。 最大の石油輸入国である中国の新型コロナウイルスに関連した繰り越し需要も一巡したとの見方を示した。 「この冬は終盤に異例な温かさとなり、OECD諸国で暖房用燃料の使用が例年より減少したため、多くの国の供給データは軟調となった」と分析した。 「加えて先進国における長引く製造業の不振が産業用燃料の需要を引き続き押し下げた」と指摘した。 25年の需要の伸びは日量110万バレルに縮小すると予想した。世界の国内総生産(GDP)成長率は横ばいとなり、電気自動車(EV)の拡大が加速する見込みとした。 世界の石油需要増に対する中国の寄与は、23年の79%から24年には45%、25年は27%に弱まるとしている。