定年後に「退職金」が入金された途端、銀行から何度も「電話」が…恐るおそる出てみると、内容はセールス? 注意点や銀行側の目的も解説
定年後の退職金など、銀行口座に数百万円単位のお金が入金された際に、銀行から電話がかかってくることがあります。これまで銀行に行くことはあっても、銀行から電話などの連絡が来ることが少なかった人であれば、「いったい何の用……?」と不審に思ってしまうかもしれません。 本記事では、銀行がどのような目的で連絡をしてくるのかを解説します。
主な目的は金融商品のセールス
結論から言うと、銀行の目的はセールスであることが多いでしょう。銀行にとって、顧客の口座に大口の入金があった際は、セールスのチャンスです。銀行にもよりますが、200万円以上など大口入金は日次でデータが集計されており、営業員に共有されています。営業員はそのデータをもとに顧客に電話し、営業を行っています。 電話口のやりとりで、入金されたお金が退職金など今後の使い道が定まっていないものと分かると、営業員は「大口ご入金のお礼をさせていただきたいので、ぜひ銀行にお越しください」と声をかけて来店を促すことがあります。 そして、来店後に、金融商品のセールスを本格的に開始するという流れです。その場合は、銀行の個室に通されることもあるようです。 提案された金融商品が本当に必要なものであれば契約してもよいですが、銀行で紹介する商品(投資信託や外貨建て保険など)は基本的に手数料が高いものが多いです。「初期手数料無料」のように説明されても、運用コスト(維持管理費用)が高いものや、解約時の費用が高いものなどさまざまです。 もちろん、その全てが悪い商品という訳ではありません。一定以上の資産を持っている人にのみ、案内する商品も存在します。いずれにせよ、銀行からセールスされた際は、手数料などの説明をよく聞いて、納得してから契約をするようにしましょう。 ■運用未経験の場合はより落ち着いて検討を 「退職金ほどの大金が入金されたことは過去にない」という人も多いのではないでしょうか。そのような人が銀行から急に「大口入金のお礼」と声がかかり、銀行の個室に通されると、冷静な判断ができなくなってしまう可能性があります。勢いに任せてその場で契約するということはせず、持ち帰ってご家族などにも相談しましょう。