「強風につき巣立てず」 ツバメの巣からひょっこり顔を覗かせた3羽の雛 その後の展開を聞いた
ツバメの巣を観察し始めて1か月 厳しい状況も目の当たりに
みかりんなななさんが、イワツバメが営巣した場所を観察し始めてから約1か月。その間に雛を確認したのは、巣立った3羽だけではありません。なかには悲しい結末を迎えてしまったケースも。 生後2日ほどで亡くなり巣の下に落とされていた雛や、カラスに襲われたあとの様子など、痛ましい光景も目の当たりにしました。「自然のことと頭でわかっていても、見慣れることはありません」と当時の状況を振り返ります。 雛が孵った様子はとても微笑ましく、巣から落ちているのを見ると放っておけない気持ちになります。しかし、それは自然の摂理で、落ちているように見えて巣立ちの練習の場合がほとんど。みかりんなななさんは、「人間が介入するべきことではない」といいます。 「巣立ち雛は拾わない。そして、何かある場合の保護の可否は冷静に。かわいそうという気持ちだけで保護しないようにしてほしいです。ただし、道路付近などの危険な場所にいる場合は、その近くの安全な場所に移動していただけたらと思います」 また、むやみに巣の様子を撮影すると、親鳥が営巣を放棄することも。「撮影するときは巣に近づきすぎないように注意して、離れた場所から短時間で行うようにしてほしいです。また、珍しい野鳥の営巣は撮影せず、情報を聞いても現場には行かないようお願いいたします」と注意を促しています。 雛が孵る時期には、巣が壊されたり雛が遺棄されたりするなど、悲しいニュースを目にすることもあります。こうした事態が一件でも減るように、ボランティア活動を行っているみかりんなななさん。「今年もSNSで、たくさんの捨て雛の写真を目にしました。事故でけがをしている、捨て雛などの人災と確認できる野鳥を保護した場合は、指定病院へ行き、行政へ必ず届け出てください」と呼びかけています。
Hint-Pot編集部