北星学園大付25年ぶり秋全道勝利「周りがカバーし合いながらチームで戦えた」監督の誕生日祝福
＜秋季高校野球北海道大会：北星学園大付8－2札幌創成＞◇17日◇2回戦◇大和ハウスプレミストドーム 北星学園大付が札幌創成を8－2で下し、初出場した99年以来25年ぶりの秋全道勝利を挙げ、初の8強入りを決めた。同点の2回2死満塁で青田真樹外野手（2年）が中前2点適時打を放ち勝ち越すと、この回一挙5得点で突き放した。沼山健吾監督の42歳の誕生日、ナインが勝利で祝福した。 ◇ ◇ ◇ 2年連続4度目出場の北星学園大付が、四半世紀遠ざかった秋の全道での白星を手にした。全校応援の前で堂々とプレー。3回までに8得点で試合を決めた。42歳の“ハッピーバースデー”を迎えた沼山監督は「一生懸命頑張って結果が出ない子もいたけど、周りがカバーし合いながらチームで戦えた」と喜んだ。ナインから贈られた水筒とともにベンチで采配し、勝利する最高の一日となった。 勝利をたぐり寄せたのは、同監督が信じて起用を続けた青田の一打だった。札幌地区予選では全3戦12打席で無安打。この日は1回無死一塁で犠打を決めると、2回2死満塁で第2打席がまわった。フルカウントからの9球目、直球を中前にはじき返し、仕事を果たした。「監督の誕生日で勝てて良かったし、あの場面で打てて良かった」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。 青田は春は背番号23だったが、夏はベンチ入りを逃した。「すごい悔しかったので、秋は何としてもレギュラーを取ってチームに貢献したいと思った」。指揮官の期待に応えたい一心だった。 秋全道は旧校名の北星新札幌時代の99年に初出場し、2回戦敗退。09年と昨年は初戦で姿を消した。初めてのベスト8。準決勝進出は3季通じてまだない。青田は「次の試合も脇役でいいので、影で活躍できるように」。同校の歴史を塗り替えた先には、初の甲子園が待っている。【保坂果那】
