史上47人目快挙の広島・新井。「おかげさまの2000本」
広島の新井貴浩(39)が26日、神宮球場で行われたヤクルト戦で、3回無死二塁に迎えた第2打席でレフト線にタイムリー二塁打を放ち、プロ17年目にして通算2000本安打を達成した。新井は「勝って決めたい」と語っていたが、2回にはエルドレッド、鈴木、堂林の3者連続本塁打の祝砲が飛び出すなど、結果11-3と大勝して公約を守った。 広島工ー駒大を経て1998年にドラフト6位で入団した新井は、1999年5月12日に広島市民球場で巨人のホセからプロ初ヒットを記録。FAでの阪神移籍、広島への出戻り移籍などの波乱の野球人生を経て、ヒットを2000本まで積み上げた。2000本安打は史上47人目、大卒野手では12人目、そして広島では、山本浩二、衣笠祥雄、野村謙二郎、前田智徳以来5人目の快挙となる。 またドラフト6位以下、ドラフト外で入団して2000安打を記録したのは、 ドラフト外の石井琢朗、秋山幸二、7位の阪急の福本豊以来、4人目。文字通りに努力で一流バットマンの世界に上り詰めた。 試合後の新井の主な一門一答は、以下。 ーー今の気持ちを? 「チームメイトのおかげ。みんながチャンスを作ってくれた。勝ち試合で達成できたことが嬉しい。鈴木誠には試合前に『2本ホームランを打ってくれ!』と話をしていたが、本当に打ってくれた。試合に出ているメンバーも出ていないメンバーも、年下で可愛い後輩たち、みんなが盛り上げてくれた。感謝したい」 ーー緊張はあったのか? 「試合前は特になかったが、第一打席にネクストから打席に入るときにすごい歓声が聞こえてきてあれで緊張した。3回には打席に向かうときに監督が『普通に打てよ』と声をかけていただき楽になった。一塁へ走っている途中で、ビジターなのにファンの方々の喜んでくださっている声が聞こえてきた。それが嬉しかった」 ーードラフト6位入団からここまで来た。 「まったく想像もできなかった。丈夫な体に生んでくれた両親に感謝したいし、たくさんの人にお世話になり、支えがあって、ここまでこれた。自分でもあの下手くそが、ここまで……と思う。本当に(皆さんの)おかげさまです。みなさんに支えられ幸せな選手だと思う」